〒662-0811 兵庫県西宮市仁川町2丁目4-13 1F
0798-56-7001

しらやま歯科クリニック

ブログ

Blog

第8弾「冷たいものがしみる!知覚過敏の本当の原因とは?」

こんにちは。兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。

「アイスを食べたときにキーンとする」
「冷たい水でうがいすると、ズキッとしみる」
そんな経験、ありませんか?

それ、もしかすると “知覚過敏(ちかくかびん)” かもしれません。
歯がしみると、つい「虫歯かな?」と思ってしまいますが、
実は知覚過敏も、とても多い原因のひとつなんです。

今日はそんな“知覚過敏”について、
なぜ起こるのか? どう対処すればいいのか?
をわかりやすくお話しします。


■ 「知覚過敏」ってどんな状態?

知覚過敏とは、
歯の表面を覆っているエナメル質の下にある“象牙質”がむき出しになり、刺激に過敏になる状態のことです。

歯の中には“神経”がありますが、
象牙質にはその神経につながる「細かい管(象牙細管)」がたくさん通っています。

その管を通して、
冷たい・熱い・歯ブラシが当たるなどの刺激が伝わると、
「ズキッ」「キーン」と痛みを感じるのです。


■ しみる原因は、実はいろいろ!

知覚過敏は、“歯が弱い”から起きるわけではありません。
毎日のちょっとした習慣やトラブルが関係していることが多いんです。


① 歯ぐきが下がってきている

歯ぐきが下がると、歯の根っこの部分(象牙質)が露出します。
この部分はエナメル質よりやわらかく、刺激が伝わりやすいのです。

歯ぐきが下がる原因は、

  • 強すぎるブラッシング(ゴシゴシ磨き)

  • 歯周病による歯ぐきの退縮

  • 加齢や噛み合わせの力

などが挙げられます。


② 歯ぎしり・食いしばり

寝ているあいだの歯ぎしりや、日中の食いしばり。
これが続くと、歯の表面がすり減ってしまいます。
また、歯の根元に“くびれ”のような欠け(くさび状欠損)ができることも。

この欠けた部分から刺激が伝わりやすくなり、
冷たいものがしみる原因になります。

(※詳しくは前回の第7弾「歯ぎしり」もぜひチェックしてくださいね!)


③ 強すぎる歯磨き

「きれいにしよう」と頑張るあまり、
硬い歯ブラシで力いっぱい磨いていませんか?

実はこれが一番多い原因のひとつ。
エナメル質を削り、歯ぐきを下げ、知覚過敏を悪化させてしまうこともあります。

歯ブラシは「ペンを持つくらいの力」でOKです。
軽い力でも汚れはしっかり落ちますよ。


④ ホワイトニングの影響

ホワイトニング中や直後に「しみる」ことがあります。
これは薬剤が象牙質の表面に一時的に刺激を与えるため。

ほとんどの場合、数日で落ち着きますが、
知覚過敏が強い方は歯科での対策が必要なこともあります。


⑤ 虫歯や歯のひび

しみるからといって、必ず知覚過敏とは限りません。
虫歯や、歯のひび(マイクロクラック)が原因でしみている場合もあります。

「同じ場所がずっとしみる」「ズキズキと長く痛む」
そんなときは、知覚過敏よりも別のトラブルの可能性が高いです。


■ 放置するとどうなる?

知覚過敏そのものは“病気”ではありませんが、
放っておくといろんな悪循環が起きます。

  • しみるのがイヤで磨かなくなる

  • 汚れがたまり、歯周病が悪化

  • さらに歯ぐきが下がり、知覚過敏がひどくなる

このように、“悪化のループ”に入ってしまうことも。
早めに対処することで、進行を止められます。


■ 歯科でできる治療

「知覚過敏」と診断された場合、歯科では次のような処置を行います。

🦷 ① 薬剤塗布

歯の表面に“コーティング剤”を塗り、刺激の通り道をふさぐ方法です。
即効性があり、しみる症状が軽い方におすすめです。

🦷 ② 詰め物(レジン)によるカバー

くさび状に欠けている部分には、白い樹脂を詰めてカバーします。
見た目も自然で、再発を防ぐことができます。

🦷 ③ ナイトガードの使用

歯ぎしり・食いしばりが関係している場合は、
就寝時にマウスピースを装着して歯を保護します。

🦷 ④ ブラッシング指導

歯の磨き方やブラシの選び方を見直すだけで、
知覚過敏が軽くなる方も多いです。


■ 自宅でできるケア

✅ 知覚過敏専用歯みがき粉を使う

「シュミテクト」などの専用歯みがき粉には、
刺激を伝える“神経の通り道”をブロックする成分が入っています。

毎日続けることで、少しずつ効果が現れます。

✅ やさしく磨く

ブラシは「やわらかめ」を選び、力を入れすぎず、
毛先でなでるように磨きましょう。

✅ 冷たい飲み物を一気に口に含まない

知覚過敏が強いときは、冷たい刺激を避けるだけでも症状が楽になります。


■ 「しみる=虫歯」とは限らない

「冷たいものがしみるから虫歯かも!」と来院される方は多いですが、
実際に虫歯ではないケースも少なくありません。

逆に、「少ししみるだけだから…」と放置して、
実は深い虫歯が進行していたということも。

大切なのは、自己判断せずにチェックを受けることです。


■ しらやま歯科クリニックからのメッセージ

当院では、

  • どの歯がどんな刺激でしみるか

  • 噛み合わせや歯ぐきの状態

  • 歯ぎしりの有無
    を総合的に確認したうえで、
    原因に合わせた治療を提案しています。

「歯がしみるのは年齢のせい」と思われがちですが、
きちんとケアすれば必ず改善できます。

そして何より、
“しみる不安”がなくなると、食事が本当に楽しくなります。

アイスを気持ちよく食べられる。
冷たいお茶をゴクッと飲める。
そんな日常の小さな喜びを取り戻しましょう。


■ まとめ

  • 知覚過敏は、歯の根元や象牙質が刺激に反応する状態

  • 歯ぐきの後退、歯ぎしり、強いブラッシングなどが主な原因

  • 虫歯やひびとの見分けは歯科でチェック

  • 専用薬や詰め物、マウスピースで改善できる

  • 放置せず、早めのケアが大切!


もし「最近、しみることが増えたな」と感じたら、
それは歯が出している小さなサインです。

しらやま歯科クリニックでは、
一人ひとりの症状に合わせた“優しい治療”を心がけています。

どうぞお気軽にご相談くださいね。


次回・第9弾のテーマ案として、
👉 「歯ぐきから血が出る…それ、歯周病のサインかも?」

カテゴリー

最近の投稿

月別アーカイブ