ブログ
Blog
Blog
こんにちは。
しらやま歯科クリニックの白山です。
今回は抜髄という神経を取る治療についての話をします。
僕はこの分野を歯のあらゆる治療の中で一番大切と考えており、(もちろん他にも大切なことはたくさんありますが…(笑))患者さんには重々話をしています。
「被せを入れる」や「歯をきれいにする」などはわかりやすいかとは思いますが、「神経を取る」というのはやったことのある患者さんにとってもイメージのしにくい、よくわからない治療かとは思います。
初めてされる方にこういうと、すごくギョッとした顔をされますし、当然かと思います。
抜髄はよくわからない、イメージしにくい上に回数もとてもかかります。
痛みを伴うこともあります。
なので途中で心が折れて中断してしまう方も多いと思いますが、この治療中に中断は絶対にしてはいけません。
なぜ「回数がかかるのか」「痛いときがあるのか」「中断してはいけないのか」については「何をしているのか」というのがわかれば納得してもらえると思いますし、通いやすくもなるかと思います。
ではまずなぜ取らなくてはいけないのか。
もちろん、取る必要があるからです。
たとえば虫歯の菌が神経まで達したとします。もちろん菌は増殖し、炎症を起こし痛みも引き起こしますから取り除かなくてはなりません。
しかし歯の中は非常に飲み薬が効きにくいので、飲み薬で菌を除去することはできません。
ではどうしたらいいのか。
菌が繁殖している部分を取り除きます。癌を切除するようなイメージですね。
ここで問題になってくるのが、神経のどの部分が菌に侵されているか分からないという点です。
ですから極端ではありますが、歯の中の神経はすべて取ってしまう、という結論に至るのです。
今菌が付着している神経だけ上手に取り除けるような研究が進んでいますので、数年後はすべて取るようなことはしなくてよくなるかもしれませんが、まだ先なのかなとは思います。
もう一つはこの神経は痛みのみを司る神経なので、菌によって攻撃されているときは激しく痛いのですが、すべての神経が殺されてしまったときには痛みが消えます。このときあなたならどうおもいますか?
おそらく「我慢したら治った!」と思います。そしてよく言われます。
痛くなくなったことはいいんですけどね…楽ですし。
ただ歯の中には菌がいっぱいいますよ?と思います。
なので菌がいなくなるようにコントロールするためには歯の中の神経全てを取り除く必要があるのです。
今回はなぜやらなくてはいけないのかについて話しました。
次は行うと起きるデメリットについて話をしていきます。
それでは。