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こんにちは。
兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。
虫歯を治したり、矯正をしたり、子供の歯を治したりしています。
今回の記事は少し難しいです。
今までの矯正器具のことが理解できた方のみ進んでください。
むずかしい!と思ったらスルーしちゃってオッケーです(笑)
では行きましょう。
機能的矯正装置
◎アクチバトール
上下のレジン床をひとつにしたモノブロック構造で、構成咬合位において賦活化された筋の機能力を用いて上下顎骨の位置の是正を行い、歯に矯正力を伝達するための誘導線が付加されている
保定装置としても使用されることがある
適応症:構成咬合採得が可能な下顎後退を伴う上顎前突機能性下顎前突、交叉咬合
装置の構造
●レジン床部
●誘導線
装置の適用時期
混合歯列期から永久歯列完成期
装着時の指導内容
●筋肉の機能力を利用して不正咬合を改善する装置である
●患者自身が着脱するので、装着しないと矯正力が発揮されない
●効果を得るためには、1日10~14時間以上の装着が必要である
●顎関節部の痛みもしくは開口障害などがあるときは使用を中止し、担当医に連絡をとるように指示する
◎バイオネーター
下顎を構成咬合に誘導することによって、下顎の成長促進をはかる装置
床の部分が少なくなっていることによって、アクチバトールに比べて使用しやすい
装置の構造
●レジン床
●唇側線
●舌側線
●コフィンワイヤー
●拡大スクリュー
装置の適用時期
混合歯列期から永久歯列完成期
装着時の指導内容
アクチバトールと同じ
◎ファンクションレギュレーター(フレンケル装置)
ラビアルパッドやバッカルシールドで異常な口唇圧や頬筋圧を排除し、口腔周囲筋の筋訓練を行うことで機能的な適応をはかり、良好な咬合関係を獲得することを目的とした装置である
口唇・頬などの口腔周囲の異常な筋圧を排除することによって不正咬合を改善する装置
不正咬合の種類によって装置の設計が異なる
適応症:叢生・上顎前突・下顎前突・開咬など
装置の構造
●バッカルシールド
●ラビアルパッド
●リンガルパッド
●ワイヤー
装置の適用時期
乳歯列期から永久歯列完成期に使用できるが、特に混合歯列期に用いられる
装着時の指導内容
●筋肉の機能力を利用して不正咬合を改善する装置である
●患者自身が着脱するので、装着しないと矯正力が発揮されない
●効果を得るためには、1日10~14時間以上の装着が必要である
●顎関節部の痛みもしくは開口障害などがあるときは使用を中止し、担当医に連絡をとるように指示する
●口腔前庭部に痛みを感じることがある
◎リップバンパー
下唇圧を利用し下顎大臼歯の遠心移動や近心移動の防止、また、下唇圧を排除することで下顎前歯を唇側傾斜させ歯列弓長径を増加することができる
吸唇癖や咬唇癖などといった下唇の不良習癖を取り除くためにも用いられる
装置の構造
●維持チューブのついたバンド
●唇側弧線
●受圧板(バンパー)
装置の適用時期
混合歯列期以降
装着時の指導内容
●近心転位あるいは傾斜した下顎大臼歯、舌側傾斜した下顎前歯の改善を目的とする装置である
●患者自身による着脱の必要があり、装着しないと矯正力が発揮されない
●食事を除く可能な限り長時間の装着が必要である
●装置の使用時に違和感もしくは痛みを感じることがある
いかがでしたでしょうか?
機能的矯正装置とは、患者さんの唇の力や舌の力を利用して動かす矯正方法になります。
つまり、ゴムで引っ張ったりして動かすんではないのです。
びっくりですよね!
唇や舌にそんなチカラがあるの!?という声が聞こえてきそうですが、意外とあるんですよ。
もちろん生えたての歯に効果的な装置なので、成人の矯正にはあまり向きません。
へー!と思っていただけると幸いです。