ブログ
Blog
Blog
こんにちは、白山です。
宝塚市の隣、西宮市仁川駅の近くで、子供とお母さんの歯を治したり、地域のみんなの歯を予防するためにメンテナンスや矯正をしたりしております。
前回の記事では、簡単な抜歯の記事を書きました。
とてもシンプルな方法なので比較的痛みや腫れは起きにくいです。
今回は『親知らずの抜歯』と『根っこだけになった歯の抜歯』。
この二つは少しふくざつになる手順がありますので、痛くなる可能性があります。
でもだからこそ知ってほしい。
ちょっと怖い文章かもしれませんが知ってしまえば、なんてことはないものに変わるはずです。
もしこういう処置の予定がある人はぜひ読んでください。
親知らずの抜歯
親知らずの抜歯は横に生えていると難易度が少し上がります。
つまり、やらなければいけないことが増えるということです。
(まっすぐ生えてくれている親知らずなら、さっきのやり方で大丈夫なので比較的簡単です。)
① 麻酔
② 歯がしっかりと見えていないため、歯ぐきを切り、めくります。
(読むのをあきらめないで!)
この時点でどのような骨をしていて、どのように生えているかがしっかりと分かります。
③ まっすぐ抜くことはできないので、歯の頭の部分と根の部分に分けるため、その間をドリルで削ることで切断します。
切断した後、完全に分割できるように力をかけますので、パキッとかミシッとか音が鳴りますが、これも心配なしです。
④ 切断した頭の部分は、そのまま少し力を入れれば取ることができます。
⑤ あとは根の部分だけですね。
頭の部分がなくなったことでスペースが空きますので、そこにずらしていきます。
この時、ヘラのような器具(へーベル)でグイグイ押します。
⑥ 根がスペースに出てきたら、そのままスポッと抜けます。
⑦ 歯は抜けましたが、感染した歯肉などが残っている可能性があるので、スプーンみたいな器具(鋭匙)でカリカリ取っていきます。
⑧ 抜歯した穴がきれいになれば、あとは止血をしていきます。
まずは初めに切った歯ぐきを縫い合わせます。おおよそ二か所縫っていくことが多いと思います。
これは一週間後から二週間後あたりで取ることが多いです。医院に行きましょう。
⑨ この状態でもまだ血がにじんでいることもありますので、丸めたガーゼをしっかり噛んで出血したところを圧迫することで止血していきます。止血が確認できれば終わりです。
いかがでしたか?
すこし『通常の抜歯』よりはやることが多いです。
しかも歯茎をメスで切るとなると抵抗感は多いかもしれません。
ただそれでも9行程で終わります。
覚えれる範囲だと思いますので、イメージしながら処置に臨んでみてください。
根だけになってしまった歯の抜歯
歯の噛むところ(歯ぐきから上の部分)が虫歯などで無くなってしまった歯を抜く時があります。
たいていこういう歯は親知らずではなく、まっすぐに生えた歯であることが多いです。
「じゃ簡単な処置ってやつ??やったー」
とはいかないんです…。
その理由とともに処置の手順をどうぞ。
① 麻酔
② 小さいヘラのような器具(ルートチップへーベル)を用いて、歯と骨をつないでいる繊維を切っていきます。
③ 動いてきても掴むところがないので、完全にグラグラするまでルートチップへーベルで力をかけていきます。(これがこの抜歯を難しくしている一番の原因です。)
④ 動いてきたら、あとはピンセットなどで取りだし止血処置。
しかし根だけになっている歯は、骨とつながっている繊維が癒着してしまうことがあり、ルートチップへーベルのみでは全く動かない時があります。
⑤ ルートチップへーベルでどうしても動かない時は、癒着しているところを削るしかありません。ドリルで水を出しながら癒着したところを切っていきます。
⑥ 癒着したところがなくなれば動きますから、あとはピンセットなどで取り出します。
⑦ 丸めたガーゼなどを噛んでもらい、出血したところを押さえることで止血します。
止血が確認出来たら終わりです。
掴むところがないため、この抜歯は少し難易度が上がります。
ただ、そこまで手順が増えるわけでもないので、痛みも腫れもそこまで起きません。
なぜ抜歯することになったのか
抜く歯は親知らずが痛くなったからですか?
前から4番目あたりがおおきく虫歯になっちゃったから?
抜くのにはさまざまな理由がありますが、変わらない真実があります。
『大人の歯を抜くともう次の歯は生えてこない』
今ある歯を抜くとその歯の代わりに頑張ってくれる装置が必要になります(親知らずは抜いて終わりで大丈夫ですよ♪)
歯医者さんは頑張って、まるで自分の歯が戻ったかのように治します。
でもやっぱりそれは無機物で、人間の体からは程遠いものです。
「もし悪い歯があるなら、治療しない。だって怖いから。
もし痛くなったら全部抜いて、総入れ歯にすればいいんよー、それでいいんよー」
といわれる人がいます。(ホントですよ!結構いますよ!)
もちろん必要があればきちんと治しますが、こういうことを言われると悲しくなってしまいます…
腕が悪くなったから、取って義肢にしてーって言ってるのと変わらないんですよ…
自分の歯に勝るものはありません。
ぜひ、今ある歯は大事に大事にしてあげてください♪
あなたの歯がすべてが健康になりますように。
またほかにも医療に関することを別のブログに書いています。
良ければそちらも見てみてください。あなたの体に役に立つ記事があるかもしれません。
http://haisyasan-kosodate.com/metal_ceramic_decay