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こんにちは。
宝塚市の隣、兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。
虫歯を治したり、子供の歯を治療したり、矯正したりしています。
さて、今回はプラークの正体についてです。
前回、なんでプラークが口の中にとって厄介なものになるのか、
そこのところについて、解説していきました。
つぎはいよいよ正体についてです。
まで、前回の記事を見ていない方は、
先にそちらのほうから、
読んでくださいね!
あの白い塊を顕微鏡で見てみると
球状のものや線状の長い細菌がみることができます。
それも大量に見ることができます!
歯周ポケット内のプラークからは、
らせん状のものや三日月状の細菌が見つかることもあります。
これらの細菌は歯垢1gの中に1億〜10億個も存在するのです。
そりゃあ顕微鏡で見たら、大量に確認できますよね。
歯磨きをサボってしまうと
この細菌はどんどんと増えていきます。
そしてこの細菌は歯だけでなく、私たちの体にいろいろな悪さをしてくるのです。
そもそも自分の体の一部に、
このようなばい菌が大量に潜んでいる場所があるということはなかなか
受け入れにくいぐらい気持ち悪いですよね…。
プラークというのは複数のばい菌だということがわかりました。
でも実は構成しているものはばい菌だけではありません。
数種類の細菌が増殖して、
かたまりを作って膜状のものを作ります。
これをバイオフィルムと呼びます。
身近な事で例えるなら、台所や風呂場の排水口にヌルヌルとした膜ができることがありますが、
あれがバイオフィルムです。
つまり、プラークはいくつものばい菌とそれをつなぐバイオフィルムで構成されています。
お口の中のバイオフィルムは
毒素を作り歯周病を誘発するのです。
歯周病は進行すると、やがて周囲の組織を破壊し、
歯を支える骨が溶けていき、ついには歯が抜けてしまいます。
バイオフィルム中の細菌を殺すことは難しく、
抗菌剤もこのバイオフィルムの中へ浸透しにくく、
免疫細胞も入り込むことができません。
逆に言うと、
ばい菌は殺されないために、
バイオフィルムという鎧をまとうということです。
そして、薬剤の効果を発揮させるためには
一度このバイオフィルムを機械的に破壊する必要があるのです。
歯磨きでもある程度はこのバイオフィルムを破壊することはできます。
しかし、残念ながら、完璧に取りきることはできません。
完璧に除去するためには
PMTCという歯医者さんでの専門的は清掃が必要になります。
歯がヌメヌメする場所…
そこには多数のばい菌がひそんでいるかもしれませんよ…