こんにちは。

兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。

虫歯を治したり、矯正したりしています。

 

今回は歯周病の話。

歯周病という単語はとても一般的な名前になり、知らない方のほうが圧倒的に少ないと思います。

しかしその実態を知っている人は少ないと思います

 

まあ、詳しく細かく知っても、行うことはこまめなブラッシングと定期的なメンテナンスなので

ちょっとマニアックな知識になるかもしれません。

でももし興味があれば今回の記事をぜひ楽しんでくださいね。

歯周病（Periodontal Disease）は、口腔内に存在する特定の細菌によって引き起こされる炎症性の疾患です。

歯周病の病原菌は、歯周ポケット（歯と歯ぐきの間の隙間）内で増殖し、歯周組織に損傷を与えることがあります。

 

ここでは、歯周病の主要な病原菌について詳しく説明します。

1. Porphyromonas gingivalis（ポルフィロモナス・ジンジバリス）:

   Porphyromonas gingivalisは、歯周病の主要な病原菌として特定されています。

   この菌は、歯周ポケット内で増殖し、歯ぐきに深刻な炎症を引き起こすことがあります。

   さらに、P. gingivalisは他の細菌と共生し、歯周病の進行を加速させることがあります。

2. Tannerella forsythia（タンネレラ・フォーシシア）:

   Tannerella forsythiaは、歯周病の原因とされるもう一つの主要な病原菌です。

   この菌は歯周ポケット内で見られ、歯ぐきに炎症を引き起こし、歯周組織の損傷を助長する役割を果たします。

3. Treponema denticola（トレポネマ・デンティコラ）:

   Treponema denticolaは、歯周病の病原菌の中でも特に重要な存在です。

   この菌は、歯周ポケット内で見られ、歯周組織に対する攻撃的な作用を持っています。

   また、他の病原菌との協力関係も発見されており、歯周病の進行に寄与しています。

4. Aggregatibacter actinomycetemcomitans（アグレガチバクター・アクチノマイセテムコミタンス）:

   この菌は、歯周病の特定の病型で関連性が高いことが知られています。

   アグレガチバクター・アクチノマイセテムコミタンスは、重度の歯周炎を引き起こす可能性があります。

5. Prevotella intermedia（プレボテラ・インターメディア）:

   Prevotella intermediaは、歯周ポケット内で繁殖し、歯ぐきに炎症をもたらすことがあります。

   この菌は、歯周病の発症や進行に寄与する可能性があります。

6. Fusobacterium nucleatum（フューソバクテリウム・ヌクレアタム）:

   Fusobacterium nucleatumは、口腔内で多くの細菌と共生し、細菌間相互作用の調節に関与します。

   この菌は歯周病に関連し、歯周ポケット内で見られることがあります。

これらの歯周病の病原菌は、口腔内の微生物生態系において複雑な相互作用を持ち、

炎症性の反応を引き起こす可能性があります。

歯周病の病原菌は歯垢（プラーク）と呼ばれる歯の表面に付着する微生物集合体の一部であり、

定期的な歯磨きや歯間清掃を行うことで制御しようとする努力が必要です。

歯周病の予防と管理には、

１、歯科医の定期的な診察とクリーニング、

２、適切な口腔衛生習慣、

３、バランスの取れた食事、

４、喫煙の避け、

５、定期的な歯科検診

などが含まれます。

歯周病の早期発見と治療は、歯と歯ぐきの健康を維持するために非常に重要です。