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こんにちは!
宝塚市の隣、兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。
虫歯を治療したり、子供の歯を治したり、矯正したりしています。
さて、今回はタバコの話です。
煙草の煙の中に含まれている成分が体に悪いということは、誰でも知っていると思います。
では、体のどの部分に特に毒になるのか?と問いかけると、
おおよその人は「肺!」と答えるのではないでしょうか?
もちろんこれは正解です。
肺が煙草の煙の有害物質に汚染されて、
黒く硬くなっていく映像を見たことがある人は少なくないと思います。
でも気を付けてください!
実は口の中への影響も計り知れずあるんです。
今回はその影響について解説していこうと思います。
では改めて…
皆さんはタバコと歯科の関係についてご存知でしょうか。
このことを知っていくには、煙草の煙とは
いったいどういうものなのか…
ということを知る必要がありそうです。
タバコの煙の中には、約4,000種類の化学物質が含まれ、
そのうちの約200種類が有害物質で、発がん物質が約70種類と言われていています。
めちゃ怖くないですか!!?
さらに、タバコは、喫煙者だけの問題ではなく、
タバコから吸い込んだ主流煙を喫煙者が吐き出す呼出煙と副流煙からなる受動喫煙により
不特定多数の健康までにも悪影響を与える点、
さらに「タバコを消した後にも残っている煙による汚染、
残留タバコ成分による健康被害、三次喫煙による健康被害」までも気を付ける必要があります。
このことは少し前に大きな話題になりましたし、
ご存じの方も多いのではないでしょうか?
まず知ってほしいのは、
煙草の煙の中には、これだけ有毒な物質が
隠れているんだよということ。
もちろん、有毒な物質が全くない食べ物はないですし、
体には毒を分解して排出する機能があります。
それでもちょっと多すぎますね…。
今までは、タバコは嗜好品で、喫煙は単なる習慣で、
本人の「意思」の間題であるとみなされていました。
しかし、現在では、タバコが止められないのは、
心理的依存とニコチン(依存性薬物)に対する身体的依存(ニコチン依存)より成り立つ
「ニコチン依存症(薬物依存症の一つ)」という精神疾患として認識されています。
依存症ということは自分の意志などではどうしようもできないものであるということです。
もちろん、最終的には本人の決意みたいなものが大事になってくるとは思いますが…。
医科では、このニコチン依存症に対して、
合同9学会による禁煙ガイドライン(2005年12月発表)に基づく禁煙治療が
2006年4月より一定の条件を満たした医療機関では保険診療可能となっています。
すなわち、タバコを吸うことは病気、
「ニコチン依存症とその関連疾患からなる喫煙病」という全身の病気で、
「喫煙者は積極的禁煙治療を必要とする患者」という考え方が基本になります。
タバコの煙が最初に通過するお口は、
喫煙の悪影響が最初に貯留する器官になります。
すなわち、お口(口腔)に貯留、通過する煙による直接的影響と
血液を介した間接的影響の双方が関わります。
タバコの煙の影響は、
歯肉や口腔粘膜の上皮の厚さやその直下の粘膜下組織に分布する血管の分布度に依存します。
一般的に、歯肉は硬く角化し、口腔粘膜の上皮は、口腔底、舌の下、口唇、
歯槽粘膜(歯肉の下の部分)で薄く、硬口蓋(上顎内側)や舌背(舌の側面)で厚くなっています。
特に、口腔底粘膜は、物質透過性が高く、薬剤の迅速な吸収を期待して、
薬剤の舌下錠が使用されていることから、タバコの煙の影響を受けやすいことになります。
舌をはじめ、
お口の中の組織はとても繊細にできています。
その組織にあまり有害な物質は当てずに生活していきたいですね。