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こんにちは。兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。
今日は、実際に当院に来られた患者さんの“噛むと痛い”トラブルについてのお話を紹介します。
「先生、2〜3日前から噛むとズキッと痛くて…」
そう言って来院されたのは、70代の女性・Aさんでした。
痛みは「何もしていないときは大丈夫だけど、ご飯を噛むと電気が走るように痛い」とのこと。
鏡で見ても虫歯らしき穴は見当たらず、Aさんも「そのうち治るかと思ってたんです」とおっしゃっていました。
レントゲンを撮って確認したところ、
過去に神経を取った奥歯の根っこの先に、**小さな膿の袋(歯根の炎症)**ができていました。
「虫歯がないのに噛むと痛い」というのは、まさにこのケースが多いです。
神経を取った歯は、痛みを感じにくくなっている分、気づかないうちに中で炎症が進んでしまうんですね。
Aさんの場合も、歯ぐきの奥に膿がたまっており、噛むたびに圧がかかって痛みが出ていました。
まずは、根の中の細菌を丁寧に消毒し、膿を出す治療からスタート。
「治療中は全然痛くなかった」とAさんも安心された様子でした。
数回の治療のあとには、
「噛んでも全然痛くない!硬いおせんべいも食べられるようになった」と笑顔で話してくれました。
“噛むと痛いけど、虫歯は見当たらない”という症状で来られる方は、とても多いです。
原因としては――
歯の根の炎症(根尖性歯周炎)
歯のひび割れ(歯根破折)
歯ぐきの炎症や膿
詰め物やかぶせ物の高さのズレ
歯ぎしり・食いしばりによる負担
など、見た目では分かりにくいトラブルが隠れています。
Aさんのように「そのうち治るだろう」と放置してしまうと、
炎症が広がって歯を支える骨が溶けたり、
最悪の場合は抜歯が必要になることもあります。
「噛むと痛い」は、歯からのSOSです。
早めに原因を見つけてあげることが、何より大切なんです。
当院では、噛むと痛い症状の方に対して、
詳しいレントゲン撮影やCT検査
噛み合わせのチェック
根の中の治療(必要に応じて拡大鏡を使用)
を行い、できるだけ歯を残す治療を心がけています。
痛みがあるときはもちろん、
「ちょっと違和感があるな」「噛むと変な感じがする」だけでも、
お気軽にご相談ください。
Aさんは、治療後の定期検診にもきちんと通ってくださっていて、
「先生、もう痛くなるのはこりごりです!」と笑っておられます。
噛むと痛い――
それは、あなたの歯や歯ぐきが“助けて”と訴えているサインかもしれません。
しらやま歯科クリニックでは、そんな声を聞き逃さないよう、丁寧に診察いたします。