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【マイオブレース第22回】マイオブレース治療の停滞期と、その乗り越え方

【第22回】マイオブレース治療の停滞期と、その乗り越え方

こんにちは。西宮市仁川町の「しらやま歯科クリニック」院長・白山です。
マイオブレースシリーズ第22回のテーマは、
「治療の停滞期と乗り越え方」
どんなお子さんでも、マイオブレース治療の途中で一度は必ず“停滞期”が訪れます。

停滞期は、治療が失敗しているわけでも、間違っているわけでもありません。
むしろ、正しく取り組んでいるからこそ起こる自然な現象です。
今回は、停滞期がなぜ起こるのか、そしてどう乗り越えれば良いのかを詳しくお話しします。

◆ 停滞期は「成長の前ぶれ」

子どもの成長は、階段のようなものです。
一気に伸びる時期と、横ばいに見える時期を繰り返しながら進みます。
これは歯並び・顎の成長・癖の改善でも同じです。

マイオブレース治療を続けていると、次のような時期が訪れることがあります。

  • ・歯の動きがゆっくりに感じる
  • ・口呼吸がまた少し戻る
  • ・装置を嫌がる日が増える
  • ・トレーニングの集中力が落ちる

これらはすべて、「成長の前ぶれ」であることが多いです。
人間の体は、変化を起こす前に一度エネルギーを溜める必要があり、その“ための時間”が停滞期です。

◆ 停滞期はいつ起こる?

停滞期はお子さんによって異なりますが、特に次のタイミングで起きやすいです。

  • ① 治療開始から1〜3か月
  • ② 新しい装置に変わった時
  • ③ 乳歯から永久歯に生え変わる時期
  • ④ 学校・生活の環境が変わった時(新学期など)

特に①と③のタイミングは多くのお子さんに見られ、親御さんは不安になりがちですが、
ここを乗り越えると治療が一気に進むことが本当に多いです。

◆ 乗り越え方① 「やめない」ことが一番大事

停滞期の最大の落とし穴は、「効果が出ていないのでは?」と思ってしまい、装着やトレーニングが途切れてしまうことです。

思うように進んでいない時ほど、実は体の内部では変化が起きています。
歯や顎の成長は目に見える変化が遅いため、焦らず続けることが大切です。

◆ 乗り越え方② ハードルを下げる

停滞期のお子さんに多いのが、“完璧にやらなきゃ”という気持ちです。
この気持ちがストレスとなり、やる気を失ってしまうことがあります。

【おすすめのハードルの下げ方】

  • ・就寝時がつらければ10分だけ装着
  • ・10分のトレーニングが難しい日は3分だけ
  • ・姿勢が続かない日は立って行う

大切なのは、量より「続けること」です。
小さくても毎日積み重ねる方が、確実に治療は前に進みます。

◆ 乗り越え方③ 「成長の記録」を一緒に確認する

停滞期のお子さんは、自分では変化を感じ取りにくいことが多いです。
そこで、おすすめなのが“成長の記録を見返すこと”

当院でも、治療前の写真や口腔機能の記録を見ながら、
「こんなに成長したんだよ!」と一緒に確認することで、お子さんのモチベーションが復活します。

◆ 乗り越え方④ 楽しめる工夫を増やす

停滞期はモチベーションが下がる時期でもあります。
そのため、少しでも楽しく続けられる工夫を増やすと効果的です。

  • ・タイマーを使って「ゲーム化」する
  • ・シールやカレンダーで達成感を見える化
  • ・家族みんなで“トレーニングタイム”にする
  • ・頑張ったら好きな本を読んでOKにする

マイオブレースは“コツコツ型の治療”だからこそ、
楽しみながら続けられる工夫がとても大事です。

◆ まとめ:停滞期は「成功の準備期間」

停滞期は、治療がうまくいっていない証拠ではありません。
むしろ、
「もうすぐ一段上の成長に向かうサイン」
と考えることができます。

お子さんの成長は、見える変化と見えない変化を繰り返しながら進みます。
だからこそ、焦らず、止めず、楽しみながら続けることが大切です。

しらやま歯科クリニックでは、お子さんが停滞期で悩んでいる時こそ、丁寧にモチベーション管理とサポートをしています。
親御さんだけで悩まず、いつでも気軽にご相談くださいね。

次回の第23回は、「マイオブレース治療にかかる期間と、個人差の理由」についてお話しします。

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