【第34回】マイオブレースで自然な嚥下(飲み込み)の習慣を身につける
こんにちは。西宮市仁川町の「しらやま歯科クリニック」院長・白山です。
今回は、マイオブレース治療で重要なポイントの一つである
自然な嚥下(飲み込み)の習慣についてお話しします。
嚥下は、食事の際に口から食べ物や飲み物を安全に食道へ送る動作ですが、
舌や口周りの筋肉の使い方が正しくないと、歯並びや咬み合わせ、顔の成長にも影響します。
◆ 正しい嚥下の特徴
正しい嚥下では、舌が上顎にしっかり触れ、唇が閉じた状態で飲み込みます。
これにより、歯や顎に無理な力がかからず、自然に歯並びをサポートします。
- 舌が上顎に密着している
- 唇が閉じて口呼吸にならない
- 奥歯で軽く咬む状態を保つ
- 嚥下時に顎や歯に過度な力がかからない
逆に、舌が下がったまま飲み込む「低位舌嚥下」では、前歯の突出や咬み合わせの乱れにつながることがあります。
◆ マイオブレースで嚥下を整える仕組み
マイオブレースは、舌や口周りの筋肉を正しい位置に導くことで、自然な嚥下を習慣化させます。
- 舌が上顎に触れるよう誘導する装置の形状
- 装着中に唇を閉じて嚥下する習慣を作る
- 日中の軽いトレーニングで舌や頬の筋肉を強化
- 咀嚼と嚥下を連動させ、自然な動きを習慣化
この仕組みにより、歯や顎に不必要な力をかけずに歯並びを安定させることができます。
◆ 正しい嚥下がもたらす効果
正しい嚥下を習慣化すると、次のようなメリットがあります。
- 前歯や咬み合わせの乱れを防ぐ
- 舌の位置が安定し、口呼吸の改善につながる
- 口周りの筋肉が自然に鍛えられ、顔の成長をサポート
- 発音や飲み込みの動作がスムーズになる
- 歯並びの後戻りリスクを減らす
◆ 家庭でできる嚥下サポート
マイオブレースの使用と併せて、家庭でも嚥下の習慣をサポートできます。
- 食事中に舌を上顎に置く意識を促す
- 唇を閉じて鼻呼吸を意識させる
- ゆっくり噛むことで、舌や口周りの筋肉を自然に使わせる
- 装置の装着時間を守り、日常生活で習慣化する
家族が一緒に確認することで、お子さんも楽しく正しい嚥下を身につけやすくなります。
◆ まとめ:自然な嚥下は歯並び安定の基本
マイオブレースは、舌や口周りの筋肉を整え、自然な嚥下の習慣を身につけさせることで、
歯並び・咬合・口呼吸・発音の全てをサポートします。
ポイント
- 舌を上顎に置き、唇を閉じて嚥下する習慣を作る
- 咀嚼と嚥下を連動させて口周りの筋肉を鍛える
- 装置の使用で自然に正しい動きを習慣化する
- 家庭でも遊び感覚でトレーニングを取り入れる
「うちの子、飲み込みの仕方が気になる…」という保護者の方は、マイオブレースで歯並びと一緒に嚥下の習慣も整えることを検討してみてください。
当院では、個別にトレーニング方法も丁寧にご案内しています。
