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【小児矯正シリーズ 第3回】取り外し式矯正と固定式矯正の違い






小児矯正 第3回|取り外し式矯正と固定式矯正の違い

【第3回】取り外し式矯正と固定式矯正の違い|どっちがうちの子に合っている?

小児矯正と一言でいっても、実は「取り外し式」「固定式」の2つの方法があります。
保護者の方からはよく、

  • 「うちの子にはどっちがいいの?」
  • 「取り外せる方が楽そうだけど効果はどう?」
  • 「固定式は痛いって聞いたけど大丈夫?」

といったご質問をいただきます。
今回はその違いを、できる限りわかりやすくまとめました。

まず結論|どちらも優劣ではなく“目的”で選ぶ

小児矯正のポイントは、「顎の成長を正しく育てること」
どの装置が良いかは、お子さまの歯列やクセ、年齢によって変わります。

✔ 顎を広げたいのか
✔ 歯の傾きを整えたいのか
✔ 舌・口呼吸などのクセを改善したいのか

目的によって最適な装置が変わるため、まずはその違いを理解しておくことが大切です。

取り外し式矯正とは?

特徴

  • 自分で取り外すことができる
  • 痛みが少なく、子どもが慣れやすい
  • 食事や歯磨きの時は外せるため衛生的
  • 顎の成長を促したり、歯を並べるスペースを作るのが得意

代表的な装置

  • 拡大床
  • プレオルソ
  • ムーシールド
  • マウスピース型矯正装置

メリット

  • 痛みが少なくストレスが少ない
  • 虫歯のリスクが低い
  • 顎の成長を利用した治療がしやすい
  • 取り外せるので食事の邪魔にならない

デメリット

  • 装着時間を守らないと効果が出にくい
  • 成長コントロールが目的のため、大きな歯の移動は苦手

固定式矯正とは?

特徴

  • 歯にワイヤーやブラケットを固定するタイプ
  • 装置を外せないため確実に力がかかる
  • 歯を精密に動かすことができる

代表的な装置

  • ワイヤー矯正(ブラケット装置)
  • 固定式急速拡大装置

メリット

  • 歯を正確に移動できる
  • 装着時間を気にしなくてよい
  • 中等度〜重度の歯並びでも対応できる

デメリット

  • 取り外せないため磨きにくい
  • ワイヤーによる痛みや違和感が出やすい
  • 装置が見える(審美性がやや劣る)

どっちを選ぶべき?目的別のおすすめ

① 顎を広げたい・スペースが足りない場合

→ 取り外し式(拡大床)がおすすめ
成長期の子どもには、顎の拡大が非常に効果的です。

② 受け口(反対咬合)を改善したい場合

→ プレオルソやムーシールドなどの機能的矯正装置
早期に使用することで顎の成長方向を整えやすくなります。

③ 歯の位置・傾きを細かく整えたい場合

→ 固定式矯正が適している
より正確な歯のコントロールが必要になります。

④ 装着を忘れそう・管理が難しそうな場合

→ 固定式の方が現実的
取り外し式は「つけ忘れ」によって効果が落ちてしまいます。

よくある質問Q&A

Q1. 取り外し式だけで治りますか?

軽度〜中等度のケースは可能です。ただし、最終的に固定式が必要になることがあります。

Q2. 固定式は痛いですか?

最初の数日だけ違和感がありますが、ほとんどの子が慣れます。現在はワイヤーも細く痛みはかなり軽減されています。

Q3. 取り外し式はどれくらい使えばいい?

基本は1日14〜16時間が目安。寝る時間を含めると無理なく達成できます。

まとめ|装置選びは“目的と年齢”で決まる

小児矯正は、大人の歯並び矯正とはまったく別物です。
成長途中の顎や筋肉の問題を改善することで、自然と歯が並びやすい環境を作ることができます。

取り外し式・固定式どちらも優れた方法であり、「どれが合っているか」はお子さま一人ひとりで異なります。

しらやま歯科クリニックの小児矯正相談

当院では、装置ありきの治療ではなく、まず「成長の状態」「クセ」「顎の発育バランス」を詳しく確認します。
その上で、最小限の負担でベストな方法をご提案しています。

お子さまの歯並びやクセが気になる方は、いつでもご相談ください。


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