【第6回】マイオブレースとワイヤー矯正は何が違う?メリット・デメリットを専門的にわかりやすく解説
お子さまの歯並びについて相談に来られる保護者の方の多くが、
「マイオブレースと普通の矯正って、どちらがいいの?」
と疑問を持たれます。
実際、マイオブレースとワイヤー矯正では、
目的・仕組み・効果・適応年齢がまったく違います。
今回はその違いを西宮市仁川町のしらやま歯科クリニックが、保護者の方にわかりやすくまとめました。
◆ マイオブレースとワイヤー矯正の決定的な違い
| 比較項目 | マイオブレース | ワイヤー矯正 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 歯並びが悪くなる原因の改善(呼吸・舌の位置・癖) | 歯を直接動かして整える |
| 適応年齢 | 5〜10歳(成長期) | 永久歯が揃ってから(12歳〜) |
| 痛み | 少ない | 調整時に痛みが出ることがある |
| 装置 | 取り外し式マウスピース | 固定式のワイヤー装置 |
| 費用 | 比較的リーズナブル | やや高額になりやすい |
| 目に見える変化 | ゆっくりだが根本改善 | 歯が早く動きやすい |
大きな違いは、マイオブレースが“歯並びが悪くなる原因”にアプローチする点です。
一方、ワイヤー矯正は原因を改善するわけではなく、歯に力をかけて並べる治療です。
◆ マイオブレースのメリット・デメリット
◎ マイオブレースのメリット
- 口呼吸 → 鼻呼吸へ改善できる
- 舌の位置が正しくなる(スポット習慣が身につく)
- 後戻りしにくい歯並びになる
- 成長期の骨の成長を利用できる
- 痛みが少ない
- 見た目の装置のストレスが少ない
- 前歯がきれいに並びやすい
- 姿勢や睡眠の質にも良い影響
▲ マイオブレースのデメリット
- 毎日のトレーニングが必要(習慣化が重要)
- 夜の装着を嫌がる時期がある
- 即効性がない(原因改善に時間がかかる)
- 適応年齢が限られている(5〜10歳がベスト)
◆ ワイヤー矯正のメリット・デメリット
◎ ワイヤー矯正のメリット
- 歯を早く動かせる
- 永久歯が揃ってからでも治療できる
- 細かい歯の位置まで調整しやすい
▲ ワイヤー矯正のデメリット
- 痛みが出る場合がある
- 見た目の装置にストレスを感じやすい
- 虫歯リスクが高くなることも
- 原因(口呼吸・舌癖など)が残ると後戻りしやすい
◆ どちらが合っているの?子どもによる向き不向き
マイオブレースが向いているのは、次のようなお子さまです。
- 口呼吸の習慣がある
- 口がぽかんと開きやすい
- 舌の位置が低い・舌癖がある
- 姿勢が悪い
- 歯が並ぶスペースが足りない
- 前歯がガタガタしてきている
一方で、すでに永久歯がほとんど生え揃っている場合は、ワイヤー矯正の方が適しているケースもあります。
◆ 実は「組み合わせ」がもっとも効果的な場合もある
成長期にマイオブレースで土台を整え、
中学生以降に必要であればワイヤー矯正で最終仕上げを行う、という方法もあります。
この場合、ワイヤー矯正の期間が短くなったり、抜歯を回避できる可能性が高くなります。
◆ どちらが最適かは「お口全体の検査」でわかります
同じように見える歯並びでも、原因や癖はお子さまによってまったく異なります。
西宮市仁川町のしらやま歯科クリニックでは、まず
舌の動き・呼吸・姿勢を含めた総合的な検査を行います。
そのうえで、お子さまにもっとも負担が少なく、効果の出やすい治療をご提案しています。
◆ 迷ったら早めの相談がおすすめです
5〜10歳は、マイオブレースがもっとも効果を発揮しやすい時期です。
「今は様子見でいいのかな…?」と迷う保護者の方も多いですが、
口呼吸や舌癖は自然には治らず、放置すると歯並びは悪化します。
不安な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
しらやま歯科クリニックは、お子さまの将来のために全力でサポートいたします。
