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こんにちは。
兵庫県西宮市仁川町2ー4ー13で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。
虫歯を治したり、子供の矯正をしたりしています。
今回は「お口ぽかん」の話です。
「お口ぽかん」とは、口を閉じるべき時に無意識に口が開いてしまう状態を指します。これは、呼吸や姿勢、さらには筋肉の使い方に問題があることが多く、特に子供に多く見られることがあります。お口ぽかんを放置すると、口腔内の健康や顔の発育に悪影響を与える可能性があります。この記事では、お口ぽかんの原因とその解決法について詳しく解説します。
お口ぽかんにはさまざまな原因があります。これらの原因を理解し、適切な対策を取ることが解決への第一歩となります。
最も一般的な原因は、口呼吸です。鼻が詰まっている、アレルギー、風邪などで鼻での呼吸がしにくい場合、無意識のうちに口で呼吸してしまうことがあります。これにより、口が開きっぱなしになり、お口ぽかんが習慣化してしまいます。
正常な舌の位置は、上顎の硬口蓋に軽く触れることです。しかし、舌が下に落ちてしまう癖がつくと、口が自然に開きやすくなります。特に、舌の使い方が不適切だと、口腔内の筋肉がうまく働かず、口が開いたままになりやすいです。
口を閉じるためには、口周りの筋肉がしっかりと働く必要があります。しかし、口周りの筋力が弱いと、無意識に口が開いてしまいます。特に成長過程にある子供では、口の筋力が十分に発達していないことが原因となることがあります。
長期間にわたって口呼吸やお口ぽかんをしていると、その状態が習慣になり、無意識に口が開いたままになることがあります。この場合、習慣的な癖を改めることが必要です。
歯並びが悪いと、口を閉じることが難しくなることがあります。歯が不正に配置されている場合、上手く歯を噛み合わせることができず、口が開いたままになりやすいです。特に、前歯が出ている場合などでは、口が自然に開いてしまいます。
お口ぽかんの改善には、原因に応じたアプローチが必要です。以下に、実践的な解決法をいくつか紹介します。
お口ぽかんの多くは、口呼吸が原因です。これを改善するためには、まず鼻呼吸を習慣化することが大切です。
鼻の通りを良くする
鼻づまりが原因で口呼吸になっている場合、鼻の通りを良くすることが必要です。鼻うがいや、必要に応じて耳鼻科での治療を受けましょう。
アレルギーや風邪の場合は、アレルギー治療や風邪の治療を行うことが重要です。
鼻呼吸を意識的に行う
日常的に鼻で呼吸するよう意識しましょう。特に運動中や寝ている間にも鼻呼吸を意識することが有効です。
口が開かないようにするために、昼間や寝る前に口を閉じる練習を行うことも有効です。
舌が適切な位置にないことが、お口ぽかんの原因となることがあります。舌の位置を正すことは、口が閉じやすくするために非常に効果的です。
舌のトレーニング
舌の位置を意識的に正しく保つことが必要です。舌は上顎の硬口蓋に軽く触れる位置に置くことが理想です。
舌を上顎に押し付けて、5秒ほど保持する練習を繰り返すことで、舌の位置を改善することができます。
MFT(筋機能療法)の実施
MFT(筋機能療法)は、口腔周囲筋を強化し、舌の使い方や舌の位置を改善するための運動療法です。これにより、舌の位置を自然に正しい位置に保つことができます。
口周りの筋肉を強化することで、無意識に口を閉じることができるようになります。
口を閉じる練習
口を閉じた状態を意識的に保つ練習をしましょう。鏡の前で、自分の口が開いていないか確認し、口を閉じることを意識的に続けます。
「おおきな声であいさつ」のように、大きな声を出しながら口を閉じる練習をすることも効果的です。
口周りの筋肉トレーニング
唇や頬の筋肉を鍛える運動も有効です。例えば、唇をすぼめてキスをするような形で数秒間キープし、その後リラックスする動作を繰り返します。頬の筋肉も使う練習をすることで、筋力を向上させることができます。
舌を使った運動
舌を上顎に押し付ける練習を行うことで、舌の筋力も強化されます。舌を上顎に押し付けて5秒間キープし、その後リラックスします。これを数回繰り返します。
歯並びが原因でお口ぽかんが発生している場合、歯科治療を受けることが必要です。
矯正治療
歯並びや咬合の問題が原因で口が開いてしまう場合、矯正治療が必要になることがあります。歯科医師に相談して、必要に応じて矯正治療を受けることを検討しましょう。
歯科的アドバイス
歯並びに関して歯科医師からアドバイスを受けることも重要です。歯科医院での定期的なチェックアップを受けることが、口腔内の健康を保つためにも有益です。
お口ぽかんが習慣になっている場合は、その習慣を意識的に改善することが必要です。
鏡で確認する
定期的に鏡を見て、口が開いていないかを確認します。これを習慣化することで、無意識に口を閉じることができるようになります。
口を閉じるリマインダーを設置する
口を閉じることを意識するために、リマインダー(メモやポストイットなど)を家のあちこちに貼っておくと、意識的に口を閉じる習慣を身につけやすくなります。
お口ぽかんを放置すると、いくつかのリスクが伴います。
長期間お口ぽかんの状態が続くと、歯並びに悪影響を与えることがあります。舌の位置が不適切になるため、歯が前に出てしまうことがあります。
お口ぽかんが習慣化すると、顔の筋肉の発達に偏りが生じ、顔の形に影響を与えることがあります。特に、下顎が後ろに下がり、顔が丸く見えることがあります。
口呼吸は、口腔内の乾燥を引き起こし、細菌やウイルスが侵入しやすくなるため、呼吸器系の健康にも影響を与えることがあります。また、睡眠時に口呼吸をしていると、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因となることもあります。
お口ぽかんは、早期に改善することが重要です。原因としては、口呼吸、舌の位置の問題、筋力の低下、歯並びなどが考えられます。解決方法としては、鼻呼吸を意識的に行うこと、舌の位置を正すこと、筋力強化のためのトレーニング、歯並びの改善などが効果的です。日々の意識的な改善と、必要に応じて歯科医師や専門家のアドバイスを受けることが、お口ぽかんを解決するためには不可欠です。