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こんにちは。
兵庫県西宮市仁川町2ー4ー13で歯医者をしているしらやま歯科クリニックの白山です。
虫歯を治したり、こどもの矯正をしたりしています。
今回は小児矯正にかかせないセファロの読み取りに関しての考察です。
基本的に小児の歯列不正は、足りないことで起きます。
では、検査の数値が大きくなることはあるのでしょうか?
では本題です。
SNA(スキルアングル)やSNB(エスエヌビー)の値が大きいことがあるかについて、簡単に説明します。
SNAは、上顎の前後的位置を評価する指標で、上顎の位置がどれくらい前にあるか、または後ろにあるかを示します。SNAの角度は、下記の基準で測定されます:
Sella(セラ):脳の中心に位置する点
Nasion(ナジオン):鼻の根元にある点
Point A(ポイントA):上顎の前歯の歯槽骨の頂点
SNAが大きい(例えば、83°以上)場合、上顎が前方に突出している、すなわち上顎前突の状態を示します。小児においては、成長過程で顎の発育が前方に進むことが多いため、特に成長期にはSNAが大きくなることがあります。
SNBは、下顎の前後的位置を評価する指標で、下顎がどれくらい前方にあるか、または後方にあるかを示します。SNBの角度は、以下の基準で測定されます:
Sella(セラ):脳の中心に位置する点
Nasion(ナジオン):鼻の根元にある点
Point B(ポイントB):下顎の前歯の歯槽骨の頂点
SNBが大きい(例えば、82°以上)場合、下顎が前方に突出している、すなわち下顎前突の状態を示します。成長段階の小児では、SNBが大きくなることは、下顎の過剰発育や異常な発育パターン(例えば、過剰な下顎前突)を意味することがあります。
正常な成長過程
小児では、顎の成長が活発であり、SNAやSNBの角度が成長に伴って変化することがあります。特に、顎の発育が正常であれば、成長に伴ってSNAやSNBが大きくなるのは一般的です。
上顎前突(SNAが大きい)
上顎が過剰に発育している場合、SNAが大きくなることがあります。これには遺伝的要因や環境要因(例:口呼吸など)が影響することもあります。
下顎前突(SNBが大きい)
下顎が過剰に前方に発育している場合、SNBが大きくなることがあります。これも遺伝的な要因や成長段階に関連していることが多いです。
顎顔面の発育異常
異常な顎の発育(例えば、上顎が過剰に前方に発育する、または下顎が過剰に発育する)により、SNAやSNBが大きくなることがあります。これには、発育期における不均衡な筋肉の働き、咬合の問題、あるいは口呼吸などが影響を与える場合があります。
小児において、SNAやSNBが大きくなることはあります。特に成長期においては、顎の成長に伴い、これらの角度が変化することは正常です。しかし、SNAが大きい(上顎前突)やSNBが大きい(下顎前突)場合には、それぞれ顎の発育が異常に進んでいる可能性もあるため、必要に応じて矯正治療や発育の調整が行われることがあります。
もし、SNAやSNBの角度が異常に大きい場合、矯正専門医による診断と治療が重要です。