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しらやま歯科クリニック

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入れ歯を作る流れはどんな感じ?

こんにちは。

兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。

虫歯を治したり、子どもの矯正をしたりしています。

入れ歯を作るときの流れはどんな感じ?

〜初めての方も安心できるステップ解説〜

歯を失ったときの選択肢のひとつに「入れ歯」があります。
入れ歯と聞くと「大変そう」「時間がかかりそう」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、実際には順序立てて進めれば、少しずつお口に合った入れ歯が完成します。

今回は、入れ歯を作るときの一般的な流れを、初めての方にも分かりやすくご紹介します。
保険診療の場合をベースに説明しますが、自費の入れ歯の場合も基本的な流れは似ています。


1. 初診・カウンセリング

まずはお口の状態を確認

最初のステップは、歯科医院での初診です。
残っている歯や歯ぐきの状態、噛み合わせ、顎の動きなどを診察します。
必要に応じてレントゲン撮影を行い、骨の状態や歯根の有無を確認します。

カウンセリング内容

  • 入れ歯が必要な理由

  • どの部分に歯がないか

  • 保険と自費の違い(材料や見た目、フィット感)

  • 治療期間の目安

この段階で、入れ歯の種類(総入れ歯、部分入れ歯)や、素材の選択肢について説明を受けます。


2. お口の型取り(一次印象)

型取りの目的

入れ歯作りは「型取り」から始まります。
一次印象(粗模型用の型)では、お口全体の大まかな形を取るため、柔らかい印象材を使って行います。
これにより、患者さん専用の「個人トレー(精密型取り用の道具)」を作る準備をします。

ポイント
この時点ではまだ精密な型ではないため、多少の違和感があっても数分で終わります。


3. 精密型取り(二次印象)

一次印象で作った専用トレーを使い、より正確なお口の形を取ります。
ここでは歯ぐきの凹凸や筋の動き、噛んだときの変化まで再現できるよう、やや硬めで精度の高い印象材を使います。

精密型取りは、入れ歯のフィット感に直結する重要な工程です。
型が正確であればあるほど、完成後の入れ歯が安定しやすくなります。


4. 噛み合わせの記録(咬合採得)

精密型取りの後は、「どの高さ・位置で上下の歯(または入れ歯)が噛み合うのか」を記録します。
これを「咬合採得(こうごうさいとく)」と呼びます。

専用のワックスやレジン(樹脂)で作られた仮の土台を口に入れ、

  • 上下の位置

  • 前後の位置

  • 噛む力のバランス

を記録します。
この情報がずれると、完成した入れ歯で食事や会話がしづらくなってしまうため、とても大切な工程です。


5. 仮合わせ(試適)

噛み合わせの記録をもとに、歯科医院の技工士が「蝋義歯(ろうぎし)」という仮の入れ歯を作ります。
これは最終素材ではなく、ワックスで歯の並びや高さを再現したものです。

試適の目的は、

  • 歯の位置や見た目の確認

  • 噛み合わせの微調整

  • 発音や口元のバランス確認

この段階で「前歯の見た目」や「笑ったときの歯の見え方」などもチェックできます。


6. 入れ歯の完成・装着

仮合わせでOKが出たら、いよいよ最終素材で入れ歯を作ります。
総入れ歯ではレジン(樹脂)が一般的ですが、自費では金属床や軽量素材なども選べます。

完成した入れ歯を口に入れ、噛み合わせや安定感を再チェックします。
必要に応じて小さな調整を行い、装着して持ち帰ります。


7. 調整・メンテナンス

入れ歯は、作った直後よりも、使い始めてからの調整が大切です。
最初は歯ぐきが擦れて痛くなったり、食事中に浮き上がることがあります。
数回の調整を経て、ようやく本当の意味で「使いやすい入れ歯」になります。

調整の目安

  • 初期は1〜2週間ごとに通院

  • 痛みや外れやすさがある場合は早めに受診

  • 年に1〜2回は定期チェックを受ける


入れ歯作りの全体スケジュール目安

工程 回数 期間の目安
初診・説明 1回 当日
型取り(一次・二次) 2回 約1〜2週間
噛み合わせ記録 1回 約1週間
仮合わせ 1回 約1週間
完成・装着 1回 約1週間
調整 複数回 1〜2か月

※合計で4〜6回程度の通院が一般的です。


まとめ

入れ歯作りの流れは大きく分けて

  1. 初診・説明

  2. 型取り(一次・二次)

  3. 噛み合わせ記録

  4. 仮合わせ

  5. 完成・装着

  6. 調整・メンテナンス

というステップで進みます。
一つひとつの工程に理由があり、特に型取りと噛み合わせ記録は、完成後の快適さを左右する重要なポイントです。

初めての方は不安もあるかもしれませんが、流れを知っておくことで心構えができます。
入れ歯は作って終わりではなく、調整やお手入れを続けることで、長く快適に使うことができます。

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