ブログ
Blog
Blog
こんにちは。
兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。
虫歯を治したり、矯正したり、子供の歯の治療をしたりしています。
今回は、小児矯正について考えてみようと思います。
最近、小児矯正をしたい、考えているという相談が増えてきました。
自分が歯並びで苦労されたご両親ほど、熱心に聞いてくださいます。
確かにそうですよね。
自分が感じていたしんどさや苦しみは子供に味わってほしくないですもんね…
ただ、小児矯正という言葉は独り歩きしていて、認知度は高いのですが、いったいどういうものなのか誤解されている方がおおいので、今回の記事にしたいと思います。
では行きます。
1、小児矯正っていったいなに?
小児矯正というのは子供の時期に行う矯正のことです。
もっと正確に言うと、子供の時期にしかできない矯正になります。
行うことは歯をきれいに並べることではありません。
…え?
こういうとびっくりしますよね?(笑)
でも本当にそうなんです。
最終的な目標はきれいに歯が並ぶことなのですが、行うことは歯を動かすことではないのです。
まずなぜ歯並びが悪くなってしまうのか、考えてみます。
他の記事でも書きましたが、【5人掛けの椅子に、むりやり6人座ろうとしている為、変な状況になる】というのが歯並びの悪さの例としてよく挙げられます。
つまり、歯の大きさに対して、生えてくる足場ともいえる骨がとても少ないのです。
ここまで原因を掘り下げると、治療の方針は簡単ですね。
①5人掛けの椅子を6人掛けに広げる
②6人の中から一人諦めてもらって、5人で座ってもらう
この二パターン以外はありません。
そして、この①のやり方こそが小児矯正です。
なんとなくイメージはできてきたのではないでしょうか?
2、小児矯正のやりかた
5人掛けの椅子を6人掛けにするということは、歯が生えてくる骨の量を増やして、広げていくということです。
なんだか痛そうですね…
ホントにそんなことできるの!?とよく言われます。
しかし6、7、8歳ぐらいの柔らかい骨では可能ですし、意外と痛くありません。
違和感は出ますけどね…
具体的には、奥歯の方に器具を付けて、内側から外側に向けて力をかけていく感じになります。
よく使う器具は、上の歯は急速拡大装置、そして下の歯はバイヘリックスなどです。
このあたりの装置についてはまた別の記事で掘り下げますね。
話を戻すと、そういう器具をそれぞれ上と下にセットさせてもらいだいたい半年から1年ぐらいかけてゆっくり広げていきます。
医院で調整しながら広げていくパターンもありますし、家でご両親が器具を使って広げていくパターンもあります。
さまざまなパターンがありますが、いったい何のために行っていくかについてはご理解いただけたかと思います。
なんにしても子供の口の中に大きめの装置が入ってしまうことに変わりはありません。
大人はそれが必要であることが分かるのですが、子供にとっては正直なところ邪魔なものでしかありません。
「他の子はしていないのに、なんで自分だけ…」
こういう気持ちは少なからずあると思います。
大切なのはどういう装置を付けていくか、なんかよりも子供と楽しんで付き合っていく方法を考えていくことではないかなと思います。
時期が決まっているだけに焦る部分はありますが、子供の気持ちを無視して強引に進めてもいいことは一つもありません。
のんびり、楽しくいきましょう!
どういう装置になるかなどは相談してみないと分からないことが多いので、少しでも気なる方はぜひ来てくださいね!