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こんにちは。兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。
今回は、「咬むと痛いけれど、虫歯じゃない」という症状で来院された、40代女性・Aさんのお話をご紹介します。
「1週間前から、右の奥歯で咬むとズキッと痛いんです。冷たいものはしみません。」
鏡で見ても虫歯らしき黒い穴はなく、見た目は健康そのもの。
それでも「咬むとピキッと痛い」という症状が続くのは、とても不快ですよね。
まず多いのは、虫歯(う蝕)が神経の近くまで進行しているケースです。
この場合、「咬む刺激」や「温度の変化」で神経が反応し、痛みが出ます。
ただし、Aさんのように「冷たいものでしみない」「見た目がきれい」という場合、虫歯以外の原因も考えられます。
以前に治療した歯の根の先に炎症が起きていることもあります。
根の中の細菌が再び活動を始め、咬む力がかかると痛みが出るのです。
Aさんのレントゲンを確認すると、過去に治療した歯の根の先に小さな黒い影が…。
「根の先の炎症(根尖性歯周炎)」が疑われました。
このような場合は、根の中の洗浄・再治療を行うことで改善します。
歯そのものに異常がなくても、噛み合わせが強すぎる歯に痛みが出ることがあります。
寝ている間の歯ぎしりや食いしばりによって、歯がわずかに動いたり、骨に炎症が起きたりして痛むケースです。
実際、Aさんも「最近、仕事のストレスで朝起きると顎がこわばっている」とお話されていました。
この場合、マウスピース(ナイトガード)を作成して、歯や顎の負担を軽くする治療を行います。
最近増えているのが、歯のひび割れです。
強く咬みしめたり、硬いもの(氷・ナッツなど)をよく食べる人に多く見られます。
ひびが浅いうちは咬むと痛いだけですが、深くなると神経まで影響し、ズキズキ痛むようになります。
この症状はレントゲンでは見つけにくく、光を当てて観察したり、咬み合わせを一時的に調整して経過を見ることもあります。
歯ぐきや骨の炎症によっても、咬んだときの痛みは出ます。
特に、歯周ポケットが深くなっている部分に細菌が入り込むと、歯が浮いたように感じたり、咬むと痛いといった症状が現れます。
歯周病の初期段階では痛みを感じないことも多いため、
「痛みが出てから受診したときには進行していた」というケースも少なくありません。
「咬むと少し痛いけど、そのうち治るかも」と放っておくと、
炎症が広がって歯の神経が死んでしまうこともあります。
特に根の先の炎症やひび割れは、早期発見・早期治療がとても大切です。
強い痛みが出る前に、歯科医院でレントゲン・咬合チェックを受けておきましょう。
症状が軽い場合は経過観察で済むこともありますし、
炎症が強い場合は根の治療やかみ合わせの調整を行います。
Aさんは、根の治療とマウスピースによるかみ合わせ調整で、
「もう痛くなく咬めます!」と笑顔を見せてくださいました。
咬むと痛い症状は、見た目がきれいでも中でトラブルが起きているサインです。
気になる違和感があるときは、我慢せずにご相談くださいね。
しらやま歯科クリニック
兵庫県西宮市仁川町 仁川駅から徒歩3分
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