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こんにちは。
宝塚市の隣、兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。
虫歯を治療したり、子供の歯を治したり、矯正したりしています。
さて今回はちょっと雑談のような話になります。
歯医者さんってそんなことをしているんだーという小話が聞きたい方は、ぜひ最後までお付き合いください。
さて、皆さんは歯科治療にどのようなイメージをお持ちでしょうか?
「痛い」「怖い」「不安」といったことが多くあげられるのではないでしょうか?
そのなかでも今回は、「痛み」について考えていきますね。
歯科治療はその特性上、痛み、恐怖、不安を伴う場面が多くあります。
不安や恐怖に関しては痛みというファクターが基盤となっているため、
痛みに関してとことん考えることで、この3つ全てを解決できる可能性はありますね。
では歯医者で使う道具を見ていきましょう。
高速で回転する切削器具をタービンといいます。
その音、お口の中を洗い流す水(注水)、乾燥させる空気(エアー)は不快にさせるものの一つです。
歯石を取り除く機械を超音波スケーラーといいます。
その衝撃、音などなど・・・思い出すと緊張しますよね。
これもまた、人を不快にさせる要因です。
以前と比べて機械類も進歩はしていますが、振動、熱い、冷たい、そして音などはゼロにはなりません。
お口を含め、その周辺には目、鼻、耳といわゆる五感がすべてそろっています。
その敏感な部分に、治療でさまざまな道具を使うわけですから、痛み、恐怖、不安を感じる訳です。
普段生きてきて感じない感覚は、ほとんど不快なものとして認識します。
その中でも、痛い思いをしたことや痛いかもしれないという情報によって、
その不快感が痛みのように誤認識してしまうこともあります。
人間の感覚とは、意外にもとてもあいまいで適当です。
ただ冷たい器具を唇に当てただけでも、泣くほど痛がった…という研究もあります。
また、痛み、恐怖、不安といった要素は、「ドキドキが止まらない」「血圧が急激に上がる」「意識が遠くなる」など
患者さんにとって不利益な状況を引き起こす可能性があります。
これらを経験した患者さんは、歯科治療に対して強い恐怖心を持たれるため、お口の中に痛みや異変があっても
歯科医院の受診をためらわれるケースがよくあります。
そのため、さらに症状が悪化するなどの悪循環になることがあります。
そして、この【ドキドキしている状態】は麻酔が効きにくい状態でもあります。
つまり麻酔が効きづらく、痛みを引き起こしやすく、また一層ドキドキしてしまうわけですね。
歯科治療の負のイメージである「痛み」ですが、僕は何とかしてゼロに持っていけるように考えています。
そこで行っているいくつかの方法に関して紹介しますね。
1、しっかりと局所麻酔(浸潤麻酔)を効かせる
2,表面麻酔:局所麻酔の注射をする部分に軟膏タイプの麻酔薬を塗ります
3、注射針を刺す時は、粘膜をピンと張り伸ばします
4、電動注射器:そもそも麻酔の薬液が入るスペースがない所(歯肉、粘膜など)に注入するため、
一気に注入せず、コンピューター制御でゆっくりと薬液を注入し、痛みを軽減させます。
5、極細の注射針:注射の時に最も痛みを感じる時は、針を刺す時です。
針が細いほど刺入時の痛みの軽減につながるために、極めて細い針を使用しています。
6、局所麻酔薬は室温から体温に近い温度で使用します
「痛み」は体にとって、重要な感覚です。
「痛み」を感じることは、危険から身を守るためにあります。しかし、治療時の痛みは
防がなければならないものもあります。
歯科治療は少なからず痛みを伴うことがあります。だからといって我慢することはありません。
痛みに強い方に対しても、痛みに弱い方に対しても、
必ず痛みが起きないように配慮して治療や処置を行っていきますので、安心してご来院くださいね。