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しらやま歯科クリニック

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歯石を取る必要はどこにあるのかな?1

こんにちは。

兵庫県宝塚市の隣、西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。

虫歯を治したり、子供の歯を治したり、矯正したりしています。

 

さて今回は、歯石の話。

歯医者さんに行くと「歯石が溜まっていますね」とか「次、歯石をとりましょうか」など言われたこと、おそらくあると思います。

また、歯石取りを定期的に行っている方は、歯に溜まった歯石をとってスッキリしたいと思っているのではないでしょうか。

そのスッキリという気持ちはとても大切です。

スッキリしてご飯を食べることは大事です。

 

しかし、その感情の部分だけでなく、行おうとしている歯石を取ることは、歯にとってとても良いことなのです。

その理論の部分を今回は説明していこうと思います。

 

歯を失う一番の原因は歯周病です。

定期的に歯石を取ることは歯周病を予防や治療を行うことになります。

 

平成28年歯科疾患実態調査では80歳になっても自分の歯が20本以上ある8020(はちまるにいまる)を達成した人の割合が、前回調査の40.2%から51.2%に増加していることなどが分かりました。

 

定期的に歯石を取っている方は多くの歯が残り、80歳、90歳になっても自分の歯で食事ができます。しかし、口の中の歯石を放置している方は歯を失ってしまう可能性が高いのです。

1.歯石とは

お口の中で歯の周りにつく石のようなものです。プラーク(細菌の塊)が唾液の中のカルシウムやリンなどのミネラル成分と結びついて石のように固くなったものを歯石と言います。

唾液の中にカルシウムの要素があるのも驚きですね。

このカルシウムイオンが歯を自動で補強したりしてくれるのですが、その話はまた今度。

今回は話を戻して、歯石について解説していきます。

 

プラークのうちは自分の歯磨きで取り除くことができますが、歯石になると歯医者で使う超音波スケーラー(超音波で歯石を砕く器具)で取り除く必要がります。

 

1-1.歯石はなぜ取らないといけないのか

歯石自体は石なので悪いものではありません。

歯石は軽石のように小さな穴が空ていて、そこを住みかに細菌が繁殖し、毒素を出します。

その毒素が歯茎を腫らしたり、歯の周りの骨を溶かす歯周病の原因になります。

 

歯石の中の細菌は歯磨きなどでは取れないので、歯石ごと細菌を取る必要があります。

そして歯周病は糖尿病、心臓病、脳卒中、慢性腎疾患、肺炎、骨粗しょう症、癌および早産などの合併症を伴うことがあります。

そのため歯石を取り除き、歯周病を改善することはとても重要なことであります。

 

1-2.なぜすぐにプラークが歯石になってしまうのか

歯は食事をする度に表面のミネラル成分であるカルシウムやリンが溶け出してしまいますが、唾液の中にあるミネラル成分によって元に戻ります。

このように唾液の中には歯が虫歯にならないように、大量のミネラル成分が含まれています。

だから、プラークが残っていると48時間で歯石になってしまうのです。

2.歯石はいつ取ればいいのか、方法、費用

2-1.3ヶ月に1度定期検診時におすすめの方

歯周病の進行程度が初期の方で、ブラシの状態もいい方は3ヶ月に1度で十分です。

短い期間で定期的に歯石を取っている方は歯石も柔らかく、1回で全ての歯石を取り除くことができます。

 

方法:歯石は超音波の振動を与えながら歯石を粉砕して除去して行きます。特に歯茎の上の柔らかい歯石は比較的簡単に取れます。

費用:保険診療3割負担の方で3,000円〜4,000円程度です。

(費用は歯医者の施設基準や残っている歯の本数によって異なります。)

2ー2.毎月歯石を取った方がいい方

歯周病の進行が中等度から重度の方で、歯周ポケットが4mm以上の部分がある方は毎月歯石を取ることをお勧めします。

歯周ポケットが4mm以上の部分は、ご自身では歯周ポケット内の細菌を取り除くことができなくなります。

毎月歯周ポケット内の細菌の活動を抑えることで歯周病の進行を押さえることができます。

 

方法:歯周ポケット内に超音波の振動を与えることで歯周ポケット内の細菌を洗浄します。

費用:保険診療3割負担の方で3,000円〜4,000円程度です。

(費用は歯医者の施設基準や残っている歯の本数によって異なります。)

2−3.毎週歯石を取ることをおすすめの方

1年以上歯医者で歯石を取ったことがない方は数回に分けて歯石を取り除く必要があります。

特に歯茎の中にこびりついた歯石は簡単には取れなくなっています。

2〜6回程度に分けて徹底的に歯石を取り除く必要があります。歯石を取り終わった後は、1〜3ヶ月で歯石を取っていきます。

 

方法:長期間放置していた歯石は歯にこびり付いています。

特に歯周ポケット内の歯石は血液と結びついて強固になっています。

超音波の振動や歯石を取る細い器具を使って取って行きます。

この時、歯茎が腫れていたり、出血があると取り残しが増えるため、出血が無い歯茎の状態にしてから、歯石を取る必要があります。

歯周病ポケットの深さは4mmまではこのディープスケーリングで対応します。

それ以上になると器具が届かないため、外科的な処置が必要になります。

 

費用:保険診療3割負担の方で2,000円〜3,000円程度です。
(費用は歯医者の施設基準や残っている歯の本数によって異なります。)

 

3.赤ちゃんの歯石は取った方がいいのか

赤ちゃんの下の前歯の裏に歯石が付くことがあります。この歯石は無理して取る必要はありません。

赤ちゃんのお口の中には歯周病菌がいないので、歯石ごと磨いて、あげればいいのです。

もちろん、赤ちゃんが協力的で取れるようであれば取ってあげてもいいのでしょう。

「どちらかというと、取った方がいいかもね」という感じのニュアンスを覚えていていただけるといいと思います。

 

【まとめ】

今回は歯石についての概要や費用を解説しました。

続きは次の記事で書いていきますね。

歯石は絶対に取ったほうがいいです。

この記事を見て、すこしでも取ろうかなと思っていただけると幸いです。

 

 

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