こんにちは。

兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。

虫歯を治したり、矯正をしたり、子供の歯を治したりしています。

今までたくさんの装置について書いていきましたが、今回はちょっとレアな装置について書いていきますね。

なんと歯や口の中に入れる装置ではなくて、口の外に着ける装置になります。

？？？

よくわからないですよね。

では今から勉強していきましょう。

矯正のお勉強⑨

顎外固定装置

矯正力の固定を口腔外に求めた可撤式矯正装置の総称である

上顎あるいは下顎に主に顎整形力を働かせる

 

◎ヘッドギア

上顎骨の前方位、もしくは上顎大臼歯の近心転位の改善と上顎骨の発育抑制を目的として使用する

上顎大臼歯にフェイスボウを装着し、頭部・頸部を固定源として上顎大臼歯や上顎歯列に矯正力を伝え、あるい上顎複合体に顎整形力を伝える　　　　　　上顎の過成長による上顎前突を改善する装置

装置の構造

●維持バンド

●チューブ

●フェイスボウ

●ネックバンドorヘッドキャップ

装置の適用時期

混合歯列期から永久歯列期に用いることができるが、顎整形力として用いる場合は成長発育の終了時までとなる

◎上顎前方牽引装置

上顎骨の劣成長もしくは後方位と診断される下顎前突の改善を目的として、顎整形力を上顎複合体に伝える装置

オトガイ部と前額部を抵抗として用いるフェイシャルマスクタイプとオトガイ帽装置を応用したホーンタイプがあり、上顎に原因のある下顎前突を改善する装置である

装置の構造

●口腔内装置

●口腔外装置（フェイシャルマスクなど）

●牽引用エラスティック

装置の適用時期

乳歯咬合期から永久歯列完成期

◎オトガイ帽装置

下顎の前方位もしくは過成長と診断された下顎前突に適用される

オトガイ部にチンキャップをあてがい、ヘッドキャップとの間をゴムで牽引し、矯正力として顎整形力を発揮させて下顎骨の成長抑制・成長方向の変化を期待する

下顎に原因のある下顎前突を改善する装置である

装置の構造

●チンキャップ

●ヘッドキャップ

●エラスティック

装置の適用時期

下顎骨の成長発育が旺盛な時期に開始し、成長発育の終了まで適用する

口腔習癖除去装置

◎タングクリブ

歯性の開咬や上顎前突などの原因となっている舌突出癖や母指吸引癖などの口腔習癖除去装置として用いられ、装着前に筋機能療法（MFT）によって舌や口腔周囲筋の訓練を行うと、より効果が高くなる

装置の構造

●舌側弧線装置（ナンスのホールディングアーチ・床装置でも可）

●クリブ

装置の適用時期

主に混合歯列期に用いる

装着時の指導内容

●舌突出癖や母指吸引癖を除去するための装置である

●患者自身が口腔習癖をやめる努力を促す装置である

●同時に筋機能療法（MFT）による訓練が必要である

いかがでしたでしょうか？

顎にひっかけたり、頭に巻いたり、そういう風に固定した部分から、歯やあごの骨を動かしていきます。

装置がかなり大掛かりになることから、今では避ける傾向に多いのですが、それにとって代わる抜群な治療がないだけに、いまも優位性は確実にあります。

顎の骨を動かしていくことが多いので、子供に行う治療になります。

意外と嫌がられることなくやってくれますが、中にはめんどくさくなってさぼっちゃう子も…。

そうならないように、しっかり説明することが大切ですね！

矯正のお勉強⑪