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しらやま歯科クリニック

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虫歯ってどれぐらい進んだら、どういう区切りになるの?

こんにちは。

宝塚市の隣、兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしているしらやまです。

虫歯を治したり、子供の歯を治療したり、矯正したりしています。

 

 

今回は虫歯のレベルと危険度について、お話させていただきます!

さてみなさん、もしくはみなさんのお子さんは学校検診の歯科検診で、このような単語を聞いたことはないですか?

「3から3まで健全」

「右上2、CO」

「左上67、C1」

いかがでしょうか?

なんとなくピンとくる方の方が多いのではないですか?

 

健全、というのはなんとなく問題ないのかなーと感じるのではないですか?

大正解です。

【健全 = 問題ない歯】です。

でもCOとかC1とか、こんなの想像もつきませんよね?

まずはここについて解説していきます。

 

虫歯には5段階のレベルがあり、CoとC1〜C4まであります。数字が大きくなるほど虫歯が深いということになります。

・CO   (注意)

虫歯の初期段階で、歯の表面(エナメル質)のみの虫歯になります。

一部分だけ白く濁っていたり、茶色くザラザラしていたりするのが特徴です。

この段階の虫歯は、早急に削って治療をしなければならないという程の大きさではありませんが、歯ブラシを怠ったり、甘い物をいつも食べたりしていると、やがて穴が空き痛みが出てきてしまいます。

経過観察をしていき、検診の際に虫歯が進んでいないかこちらでもチェックしていきます。

まさに“注意しなくてはいけない歯”というわけですね。

歯医者さんでは初期虫歯、なんて表現をすることも多いです。

 

 

・C1  (要注意)

エナメル質が溶けて浅い穴が出来た状態ですが、症状は出ません。


虫歯の部分を取り除いて、代わりに樹脂や金属を詰めて治療をしますが、麻酔を使わなくても痛みを感じることは有りません。

痛くないので、虫歯が本当にあるのかなーと疑問に思ってしまうかもしれません(笑)

でもどれだけ初期でも、れっきとした虫歯です。

簡単に言うと歯磨きでは、自分の力では治せない虫歯なので必ず歯医者さんで治療しましょう。

 

・C2  (やや危険)

ここまで進んだ虫歯は、冷たいお水がしみたり、甘い物がしみたりします。


レントゲンでたまたま発見されることが多いです。

もしかすると冷たいものでキーンと染みたりして、自分の症状で気づくこともあるかもしれません。

治療としては麻酔をして、歯を削って詰め物をしていきます。

しかし虫歯の範囲によっては白い樹脂の詰め物でその日のうちに終われますが、虫歯が深かったり大きかったりすると歯形をとって技工所に詰め物を作ってもらうことになり、次回に詰め物を入れることになります。

なんにしても、虫歯が住んでいる穴が大きくなってきているわけなので、自力で治すなんてことは不可能で、虫歯が進行するスピードもどんどん加速していきます。

 

・C3  (危険)

この段階は、見た目にもはっきりと穴が空いて、神経まで侵されている事が多いです。

舌で触ったら、なんだか穴が開いている気がするよーっていうのもこの段階であることが多いですね。

 

状況としても、冷たい物だけでなく、温かいものがしみたり、噛むと痛かったり、さらに何もしなくても痛みがでるといった自覚症状が現れてきます。

痛みの無いものから激しい痛みを伴うものまでさまざまで、我慢強い方が断念して歯医者通いを決意されるのもこの頃です。

たまになんの自覚症状もない方もいらっしゃいますが、この空いた穴に食べかすが詰まり、冷たさや温かさなど温度刺激が通らずにたまたま症状が出ていない方もいらっしゃいます。

ともかく危険な状況であることは、ここまで読まれた方はお分かりかと思います。

では治療方法です。

治療としては、歯の崩壊が大きいので神経の治療をしていかなくてはなりません。(いわゆる”神経を抜く”と言われている治療です)

この治療はとても大事な処置で、神経を取って空洞になった部分を清掃、消毒して、防腐剤や殺菌剤を詰めて密封することによって、歯根の先が悪くなるのを防ぎます。

神経の治療をすると、治療も複雑になり、薬の交換などで、治療回数、期間も長くなる反面、歯自体の寿命が短くなります。

ですが、通院して治療を終え、アフターケアをしっかり行えば長くもたせることはできます。

一番良くないのは、治療途中で痛みがなくなったからと通院をやめてしまうことです。完全でないまま時間が経ってしまうと余計に症状が悪化します。

気付いた時には抜歯という事態にもなりかねません。

 

・C4  (かなり危険)

この段階ではもはや歯の原形をとどめていません。

ですが、顎の骨のなかには虫歯菌で侵された根っこが残っています。

患者さんの中では、「もうその歯は無くなっていたと思っていたー」と驚かれる方も多いです。

それぐらい、歯ぐきに同化してしまい、忘れてしまうぐらい埋もれていきます。

 

この根っこが毒素を出し、顎の骨を溶かし、痛みを増し顔まで腫れる事もあります。

痛みがない場合でも、骨の中に膿の袋を作り、出口が無い為に、歯ぐきの方まで膿の袋ができてしまいます。

運が良ければ歯を残す事が出来ますが、ここまできてしまうとほぼ抜歯の可能性が高くなります。

 

学校検診から最後少し怖い話になりましたね(笑)

共通して言えることは、COの時期を過ぎると症状があろうとなかろうと、痛みがあろうとなかろうと、自力で治すことはできないということです。

痛みのあるなしではなく、手遅れになる前に検診を受けましょう!!

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