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しらやま歯科クリニック

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矯正のお勉強⑥

こんにちは。

兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。

虫歯を治したり、矯正をしたり、子供の歯を治したりしています。

今回は固定用装置について書いていきたいと思います。

その名の通り、歯に固定してしまうことでじわじわと歯に力をかけていくパターンの装置です。

歯に固定するということは、患者さん自身で取り外しすることができません。

ドクターからすると、何時間力がかかっているのか計算しやすいので、簡単ではあるのですが、患者さんからするとなにかあった時に苦労します。

でも可撤式装置よりは人気な装置だと思います。

ではひとつひとつ解説していきましょう。

固定式矯正装置

患者自身が着脱できない形式の矯正装置=セメントや接着材で装着するもの

調整は術者が装置の一部または全部を外して行う

★常時口腔内に装着されたままで食物残渣が停滞しがちになり、清掃不良になりやすいのでTBIが必要である

◎舌側弧線装置(リンガルアーチ)

主要部分が舌側歯頸部に沿っているため外見上はあまり目立たない

個々の歯の位置異常を改善するため、1~2歯の唇頬側移動、近遠心移動に用いる

補助弾線から発揮される矯正力が持続的に作用することにより歯は主として傾斜移動する

装置の構造

●維持バンド:装置を固定するために、大臼歯もしくは乳臼歯に装着される

●維持装置:主線の着脱を術者が容易に行うための連結部分

●主線:直径0.9mmの矯正用ワイヤーで舌側歯頸部に沿って滑らかな弧を描くように屈曲される

●補助弾線:直径0.5mmの矯正用ワイヤーで主線に蠟着・屈曲される

      被移動歯の歯頸部に接し持続的に矯正力を発揮する

装置の適用時期

乳歯列期から永久歯列期まで使用できるが、混合歯列期での使用頻度が高い

装着時の指導内容

●補助弾線によって1~2歯の不正を改善する装置である

●定期的な装置の調整が必要である

●矯正力が作用している歯には、数日から1週間ほど違和感や痛みを感じることがある

《マルチブラケット装置》

ブラケットやチューブを歯に装着し、アーチワイヤーを用いて三次元的な歯の移動を行い、不正咬合を改善する

◎エッジワイズ装置

歯冠の唇頬側面に対しブラケットスロットが直角なブラケットを用いるスタンダードエッジワイズ装置と、ワイヤーの屈曲を最小限にするためブラケット自体の厚みや歯面に対して角度をつけたスロットをもつプリアジャステッド装置がある

装置の構造

●バンド

●ブラケット

●チューブ

●アーチワイヤー

●結紮線

●付加物(コイルスプリング・エラスティックなど)

装置の適用時期

永久歯列期

装着時の指導内容

●ワイヤーとブラケットにより多数歯の位置異常(不正)を三次元的に改善する装置である

●定期的な装置の調整が必要である

●装置調整後、数日から1週間ほど違和感または痛みを感じることがある

●痛みの長期持続もしくは開口障害などが発現し、日常生活に支障をきたす場合は、すぐに担当医に連絡をとるように指示する

◎ベッグ装置

ラウンドワイヤーを用いて弱い矯正力によって主に傾斜移動で歯を動かす

装置の構造

●Begg(リボンアーチ)ブラケット

●ロックピン

●チューブ

●オーストラリアンワイヤー

●付加物(アップライティングスプリング・ローテーションスプリングなど)

装置の適用時期

永久歯列期

装着時の指導内容

エッジワイズ装置と同じ

いかがでしょうか?

横文字一杯で心が折れそうになりますよね(笑)

しかも同じ装置でもいろんな呼び方があるので、びっくりです。

次は可撤式でもない、固定式でもない装置について勉強していきましょう。

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