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こんにちは、白山です。
西宮市仁川駅の近くで、子供とお母さんの歯を治したり、地域のみんなの歯を予防するためにメンテナンスや矯正をしたりしております。
ドライアイという言葉はご存知でしょうか?
とても有名です。特にこの冬の乾燥する季節には話題に上がったりもします。
対策としては、『目を休める』『目薬を差す』といったことがあげられると思います。
これもまた有名で、知っている方も多いと思います。
しかし乾くのは目だけではありません。
口の中も、特にこの冬の季節では乾いていきます。
最近では、「口や喉がかわく」と訴え、口腔外科や歯科を訪れる人が増えています。
いわゆる「ドライマウス」が日本で増加しているというわけですね。
この「ドライマウス」、不快なだけでなく、実は、口の中の様々なトラブルの原因にもなっていると言われています。
そしてこの病気に悩む人は、50代~70代のシニア層に多く、全体の8割程度を女性が占めています。
症状や正しい対処法を抑えておきましょう。
あなたは朝起きた時、口が乾いていませんか?
ドライマウスってどんな病気?
ドライマウスになると、もちろん口が乾きます。
そうなると、口の中がネバネバしたりなど、不快な症状が出やすくなります。
まとめると、以下のような症状です。
・口やのどの渇きがずっと続く
・口の中がネバネバする
・口の中が痛い
・パンやビスケットなど乾いたものが食べづらい
・味覚がおかしい
・夜、口が乾いて目が覚める
今は大丈夫だけど、そういう時期があったかも…。
一時的にそういう時はもちろんありますよね。
例えば、マラソンした後にビスケットをおいしく食べれますか?
もちろんこれはドライマウスではありません。
上の症状が慢性的に続いている場合や、口に痛みなどの違和感がある場合をドライマウスというわけですね。
そういう自覚があるときは医療機関で検査を受けたほうがいいかもしれません。
ところで、なぜ口が乾いただけでこのような症状がたくさんでてしまうのでしょうか?
少し後で紹介しますね。
ドライマウスの原因って何だろう?
話は少し変わって…
現在、日本におけるドライマウスの患者数は、約800万~3000万人と推定されていて、先ほど書いたように特に中高年女性に多く見られます。
お口の中の潤いを正常に保つのは唾液の役割です。
成人の場合、1日におよそ1.5リットルの唾液が分泌されており、これが減少したり過度に蒸発したりするとドライマウスの症状が現れます。
唾液の分泌量が低下する主な原因には、加齢のほか、ストレスやうつによる自律神経の乱れが挙げられます。
糖尿病やシェーグレン症候群といった、病気の症状の一つとして唾液が出にくくなることがあります。
また、鼻の病気などに伴う開口癖、口呼吸によって唾液が蒸発しやすい状態になり、乾きを感じる人もいます。
しかし中でも、特に多いのは、ストレスやうつによるドライマウス。
人前で話す時などに緊張して口の乾きを感じることがありませんか?
会議などで発表する時、すごく口が乾くなあ…。
これは緊張で交感神経の働きが強くなり、唾液中の水分が減るために起きる現象。
ストレスがかかると交感神経が強く働くため、口の中が乾きやすくなります。
ストレス → 交感神経の活動 → 唾液が減る → 口が乾く
そして唾液には、
●口の中の細菌の増殖を抑える「抗菌作用」
●食べかすなどを洗い流す「浄化作用」
●口の中をなめらかな状態にする「潤滑作用」
●口の中の酸を中和する「緩衝作用」
●歯の表面を修復する「再石灰化作用」
といった働きがあります。
ドライマウスになるとこのような作用が機能しなくなるので、先ほど書いたような、『口の中がネバネバしたり、滑舌が悪くなったり、味がわかりにくくなる、口臭がきつくなるなどの、不快な症状』が出てしまうという訳ですね。
唾液ってたくさんの効能があるんだな。
このトラブルというのは単に不快だというだけでなく、さまざまな病気のリスクをも高めてしまうということも含まれます。
今から3つの病気をあげていきます。
インフルエンザ
よく挙げられるのが、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなること。
唾液が正常に分泌されていれば、その殺菌作用により、口内のウィルスを撃退できますが、ドライマウスになると、その殺菌作用が働きにくくなるので、感染のリスクが高まります。
ウイルスが口から侵入したときに、撃退できないということですね。
肺炎のリスク
また、肺炎のリスクも高まります。理由はインフルエンザと同じです。
肺炎は、最近、高齢者の死亡原因の上位にランクされる病気ですが、これもドライマウスと無関係ではありません。
口の中の細菌は、まず唾液によって殺菌され、残ったものは胃の中で胃液によって殺菌されますが、唾液の分泌が低下するとともに、飲み込む力も弱まると、細菌が肺に入ってしまうことがあります。
そうすると、特に抵抗力の弱っている高齢者の場合、肺炎を起こすことがあるのです。
死亡の原因を深堀すると、ドライマウスがあると考えると、「たかが口が乾くだけ」、と甘く見れないと思いませんか?
口腔カンジタ症という病気
またほかにも、例えばドライマウス患者に多いのは「口腔ガンジタ症」という病気です。
あまり聞き馴染みはないかもしれませんが、だれもが発症する可能性のある病気です。
口腔カンジタ症はもともと口の中に存在するガンジダというカビの一種が抗菌作用の低下によって増殖し、発症するものです。
舌や口の粘膜が赤くなったり、口角がただれたりして痛みを感じることが多いです。
命にかかわるものではありませんが、かなりひどく腫れることが多いので「ご飯が食べられなくて困る!」という話をよく聞きます。
ただこの場合、抗真菌薬(カビを殺す薬)という種類の薬を飲めば治りますから、歯科や口腔外科を受診してください。
また、抗菌作用の低下で細菌が増えれば、口臭も発生しやすくなりますし、歯が再石灰化されにくいと虫歯にもなりやすくなります。
まとめ
このように見ていくと、口が乾くと様々なトラブルがありそうです。
「たかが口の渇き」と甘く見てると大変なことになりかねませんね。
今回はここまで。
次の記事では、このドライマウスに対しての対処法や予防法に関して書いていきたいと思います。
またほかにも医療に関することを別のブログに書いています。
良ければそちらも見てみてください。あなたの体に役に立つ記事があるかもしれません。
http://haisyasan-kosodate.com/yellowing-of-teeth-whitening