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しらやま歯科クリニック

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なぜ、『さ行』が苦手な子がいるのだろうか?

こんにちは。

兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。

虫歯を治したり、子どもの矯正をしたりしています。

なぜ、さ行の発音が苦手な子がいるのだろう?

お子さんの話し方を聞いていて、
「“さ”が“しゃ”みたいに聞こえる」
「“すいか”が“しゅいか”になる」
と感じたことはありませんか?

特に「さ行(さ・し・す・せ・そ)」の音は、小さなお子さんにとって習得が難しい発音のひとつです。
では、なぜ苦手な子がいるのでしょうか?


1. 「さ行」の発音は口の動きが複雑

「さ行」は、舌先を上の前歯のすぐ裏(歯茎のあたり)に近づけて、そこから息を勢いよく出して作る音です。
このとき、

  • 舌の位置

  • 息の流し方

  • 口の開き方
    を同時にコントロールする必要があります。

子どもはまだ口の筋肉や舌の動きのコントロールが未発達なため、音がはっきり出せなかったり、別の音に置き換わったりすることがあります。


2. 舌の位置や癖の影響

「さ行」がうまく言えない子には、舌の位置に癖があるケースもあります。
例えば、

  • 舌が前に出やすい(舌突出癖)

  • 舌が奥に引っ込みすぎる

  • 舌の筋力が弱い
    などがあると、空気の流れが乱れて、正しい音が出にくくなります。

また、普段の飲み込み方や口の閉じ方が関係していることもあります。
指しゃぶりや口呼吸の習慣も、発音に影響を与える場合があります。


3. 歯並びや噛み合わせの関係

歯並びが大きく乱れている場合や、前歯が開いている「開咬(かいこう)」の状態だと、息が前にうまく流れずに音が変わってしまうことがあります。
特に「す」の音は、息が歯の間を通って出るため、歯の形や位置が発音に直結します。


4. 成長過程で自然に改善する場合も

3〜5歳くらいまでは、発音がまだ完全ではないのが普通です。
この時期に「しゃ」「ちゃ」と混ざるのは、発達の段階としてよくあることです。
多くの子は、小学校に入る頃までに自然と正しい発音に近づいていきます。

ただし、年齢が上がっても改善しない場合は、言語聴覚士による発音指導や、歯科での口腔機能トレーニングが有効なこともあります。


5. 家でできるサポート方法

おうちでできる簡単な練習としては、

  • 鏡を見ながら舌の位置を確認する

  • 「さ」「す」「せ」「そ」をゆっくりはっきり言う練習

  • 息を前に出す遊び(シャボン玉、ストロー遊びなど)
    などがあります。

大切なのは「楽しく」「プレッシャーをかけすぎず」に取り組むこと。
間違いを強く指摘するよりも、正しい音を一緒にまねして遊び感覚で練習するほうが効果的です。


まとめ

「さ行」の発音が苦手なのは、

  • 舌や口の動きが複雑

  • 舌の癖や筋力の未発達

  • 歯並びや噛み合わせの影響
    といった理由が関係しています。

多くの場合は成長とともに改善しますが、長く続く場合は専門家のサポートを受けることで、より早く正しい発音に近づけることができます。

お子さんの発音の変化は、成長の証でもあります。
焦らず、楽しくサポートしていきましょう。

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