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こんにちは。
兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。
虫歯を治したり、子どもの矯正をしたりしています。
お子さんを見ていて、ふと気づくといつも口が半開きになっていませんか?
食事や会話のときだけでなく、テレビを見ているときや寝ているときも口が開いている場合、それは鼻呼吸が苦手なサインかもしれません。
鼻呼吸は本来、健康な呼吸の基本です。
しかし最近は、口呼吸が習慣になっている子どもが増えています。
今回は、鼻呼吸が苦手な子に見られる特徴や、放置した場合の影響について解説します。
鼻呼吸が苦手な子のもっとも分かりやすい特徴が**「お口ポカン」**です。
意識して閉じれば口を閉じられるけれど、気を抜くとすぐ口が開いてしまいます。
これは、唇や口周りの筋肉(口輪筋)が弱くなっていることも関係しています。
鼻で息をしながら食べられないため、食事中も口呼吸をしてしまい、
噛んでいる最中に口が開いてしまいます。
その結果、クチャクチャ音が出たり、食べこぼしが多くなります。
さらに、よく噛まずに飲み込む「丸のみ食べ」も増えやすくなります。
寝ているときに口が開いていて、いびきや口呼吸が多い場合も要注意です。
鼻づまりやアデノイド肥大、扁桃腺肥大などが原因で、鼻呼吸が物理的にしづらくなっているケースもあります。
この状態が続くと、睡眠の質が低下し、昼間の集中力や学習にも影響します。
口呼吸の子は、呼吸をしやすくするために首が前に出やすくなります。
その結果、背中が丸まり、姿勢が悪く見えます。
さらに顎の位置も下がるため、顔の筋肉の発達にも影響します。
長期間の口呼吸は、顎の成長や歯並びに影響します。
上顎が狭くなる(V字型の歯列)
出っ歯や開咬(前歯が閉じない)が起こる
顔が縦に長くなる(ロングフェイス)
といった特徴が見られることがあります。
これは、口の周りの筋肉と舌の位置が正しく機能していないことが原因です。
鼻呼吸では、鼻毛や粘膜が空気中のほこりやウイルスをフィルターのように除去し、加湿・加温して肺に送ります。
しかし口呼吸ではこのフィルター機能が使えないため、風邪や喉の炎症を繰り返しやすくなります。
酸素の取り込み効率は、鼻呼吸の方が高いといわれています。
口呼吸が続くと、脳への酸素供給が低下し、集中力や持続力が落ちることがあります。
特に学齢期の子どもでは、学習面やスポーツにも影響が出る場合があります。
鼻呼吸が苦手になる背景には、次のような原因があります。
アレルギー性鼻炎や花粉症
鼻中隔の湾曲、鼻ポリープ
アデノイドや扁桃腺の肥大
口周りや舌の筋力不足
幼少期からの口呼吸習慣
原因によっては耳鼻科・小児科の診断が必要ですし、歯科や言語聴覚士による口腔機能トレーニングが有効な場合もあります。
鼻呼吸が苦手な子には、
お口ポカン
食事中の口開き
睡眠時の口呼吸やいびき
姿勢の悪化
歯並び・顔つきの変化
風邪をひきやすい
集中力の低下
といった特徴が見られます。
このまま放置すると、健康や成長に影響する可能性があるため、
「癖かな?」と思ったら早めに原因を調べてあげることが大切です。
お口を閉じて鼻で息をすることは、体と心の健康の土台。
今日から少しずつ、お子さんの呼吸習慣を見直してみましょう。