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こんにちは。
兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。
虫歯を治したり、子どもの矯正をしたりしています。
「扁桃腺が腫れて熱が出た」という話はよく聞きますが、
そもそも扁桃腺ってどこにあって、何をしているのかをご存じですか?
今回は、扁桃腺の位置と役割、そしてトラブルが起きたときのことをわかりやすくお伝えします。
口を大きく開けて「ア〜」と言ってみてください。
のどの奥の両側に、少し膨らんだ部分が見えます。これが**扁桃腺(口蓋扁桃)**です。
場所としては、
舌の奥
のどちんこ(口蓋垂)の両脇
にある、左右一対の組織です。
普段はあまり気にならないのですが、炎症を起こすと赤く腫れて、時には白い膿がつくこともあります。
扁桃腺は、口や鼻から入ってくる細菌やウイルスと最初に出会う場所のひとつです。
いわば体の入り口にある免疫の砦。
役割は主に2つです。
異物をキャッチする
呼吸や飲食で侵入してくる細菌やウイルスを捕まえます。
免疫反応を起こす
外敵の情報をリンパ球に伝え、体全体の免疫システムに警告します。
特に子どものころは免疫の学習期間なので、扁桃腺はよく働きます。
そのため、子どもは扁桃腺が腫れやすい傾向があります。
「扁桃腺」というと口蓋扁桃だけを思い浮かべますが、実は扁桃組織は他にもあります。
これらはまとめて「ワルダイエル咽頭輪」と呼ばれます。
口蓋扁桃(左右)
アデノイド(咽頭扁桃)
舌扁桃(舌の奥)
これらが輪のように配置され、のどの入り口を守っています。
炎症を起こした状態を「扁桃炎」と呼びます。
強いのどの痛み
高熱(38〜40℃)
食べ物や水が飲みにくい
首のリンパ節が腫れる
細菌感染の場合は抗生物質が必要なこともあります。
また、年に何回も繰り返す「習慣性扁桃炎」や、気道を塞ぐほど大きい場合は手術で摘出することもあります。
「うちの子、扁桃腺が大きいと言われた」と混乱しやすいのがアデノイド。
アデノイドは扁桃腺の仲間ですが、鼻の奥(上咽頭)にあります。
鼻づまりやいびき、口呼吸の原因になりやすいのはこちらの方です。
十分な睡眠と栄養をとる
のどを乾燥させない(加湿器やうがい)
手洗い・うがいで感染予防
口呼吸より鼻呼吸を心がける
これらは扁桃腺への負担を減らし、腫れを防ぐ助けになります。
扁桃腺は、のどの両側にある免疫の要所です。
外敵から体を守る大切な役割がありますが、腫れると強い痛みや発熱を引き起こすこともあります。
子どもは特に腫れやすいので、「のどが痛い」「高熱が出た」ときには早めに医療機関で診てもらいましょう。