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こんにちは。兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている、しらやま歯科クリニックの白山です。虫歯を治したり、子どもの矯正をしたり、日々さまざまな歯のお悩みに寄り添っています。
今日は、私たちが普段あまり意識しない「歯ぎしり」や「食いしばり」についてお話ししたいと思います。「寝ている間にギリギリ音がする」「無意識にかみしめてしまう」といった経験はありませんか? 実は、こうした癖は多くの方が持っているのに、なかなか自分では気づきにくいものです。でも放っておくと、歯や顎に思わぬ負担をかけてしまうことがあります。
まず、なぜ私たちは歯ぎしりや食いしばりをしてしまうのでしょうか。大きく分けると3つの原因があります。
ストレスや緊張
日常生活の中で「知らず知らずのうちに力が入っている」と感じることはありませんか? 仕事や家事、学校での緊張は、夜寝ているときに無意識に歯をかみしめる形で現れることがあります。これは、体がストレスに反応してしまう自然な反応のひとつです。
咬み合わせの問題
歯並びや噛み合わせに少しずつズレがあると、体はバランスを取ろうとして無意識にかみしめてしまいます。子どもの頃からの癖や、成長に伴う歯の変化も関係しています。
生活習慣や睡眠の質
寝る前のカフェインやアルコール、スマホやパソコンの長時間使用などは、知らず知らず睡眠の質を下げてしまい、結果として歯ぎしりや食いしばりの原因になることがあります。
歯ぎしりや食いしばりは「ちょっとした癖」と思われがちですが、長く続くと歯や顎にさまざまな影響があります。
歯がすり減る、割れる
毎晩ギリギリかむことで、歯の表面(エナメル質)がすり減り、ひびが入ったり最悪の場合は割れてしまうこともあります。特に前歯や奥歯の角が削れてしまうことがあります。
顎の関節や筋肉に負担
顎を支える筋肉や関節が慢性的に疲れてしまい、顎が痛い、口を開けにくい、疲れやすい、といった症状が出ることがあります。これが進むと「顎関節症」と呼ばれる状態になることもあります。
知覚過敏や歯の痛み
歯がすり減ることで神経に近い部分が露出し、冷たいものや甘いものがしみやすくなります。小さなヒビや削れも痛みの原因になりやすいのです。
ここからが大事なポイントです。歯ぎしりや食いしばりは、正しいケアをすれば軽減できます。私たちがご提案する方法は、生活の中で無理なく取り入れられるものばかりです。
マウスピース(ナイトガード)の使用
寝るときにマウスピースを装着することで、歯や顎への直接的な負担をやさしく和らげることができます。市販のものもありますが、歯科で自分の歯に合ったものを作ると、より快適で効果的です。
生活習慣の見直し
寝る前のカフェインやアルコールを控えたり、寝る前にスマホを少し置いてみるだけでも睡眠の質は変わります。睡眠の質が上がると、歯ぎしりや食いしばりも減る傾向があります。
リラックスする時間を持つ
忙しい毎日でも、深呼吸や軽いストレッチ、音楽を聴くなど、心と体をほぐす時間を持つことはとても大切です。ストレスは、歯ぎしりの大きな引き金になるからです。
歯科での定期チェック
歯や噛み合わせの状態を定期的に確認することで、早めに問題を発見できます。必要に応じて噛み合わせの調整や矯正も検討でき、将来的なトラブルを予防できます。
「もしかして自分も?」と思ったら、まずは次のようなことをチェックしてみてください。
朝起きたときに顎や顔がだるい
歯が痛い、しみる、欠けている
家族から「夜に歯をギリギリしている」と言われた
これらが当てはまる場合、歯ぎしりや食いしばりのサインかもしれません。気になる方は遠慮せずに歯科で相談してください。早めの対策が、歯を長持ちさせる秘訣です。
歯ぎしりや食いしばりは、多くの人が経験する自然な癖ですが、放っておくと歯や顎に負担をかけることがあります。でも、正しいケアとちょっとした習慣の見直しで改善は可能です。マウスピースや生活習慣の工夫、定期的な歯科チェックは、未来の歯を守るための小さな一歩です。
私たちしらやま歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合ったケアやアドバイスを大切にしています。気になる方はぜひ、リラックスした雰囲気の中でお話に来てください。歯や顎だけでなく、生活全体が少し楽になるお手伝いをさせていただきます。
次回のブログでは、「子どもの虫歯予防と、仕上げ磨きを上手にするコツ」についてお話しします。毎日の小さな習慣が、将来の健康な歯につながります。楽しみにしていてくださいね。