季節の歯ケア365日〜毎月の健康な笑顔のために〜 第6回「梅雨の時期の口臭対策」
こんにちは。しらやま歯科クリニックの白山です。
雨の多い6月、湿気が高くなるこの季節は、なんとなく体もだるく感じやすいですね。
実はこの時期、「口臭」を気にして来院される方が増えることをご存じですか?
梅雨は気温と湿度の影響で、体のバランスが崩れやすい季節。
そしてその変化は、実はお口の中にも現れます。
なぜ梅雨に口臭が増えるの?
湿度が高いのに口が乾く――。少し不思議に感じるかもしれませんが、
梅雨の時期はエアコンの使用や体の冷えなどが原因で、唾液の分泌が減る傾向があります。
唾液は、口の中の汚れや菌を洗い流す「天然のうがい液」。
減ってしまうと、細菌が繁殖しやすくなり、ニオイの原因となってしまうのです。
さらに、梅雨は気圧の変化やだるさによって生活リズムが乱れやすく、
食事や睡眠の不規則さも口臭を悪化させる要因となります。
患者さんのエピソード
60代の女性・Kさんは、毎年6月になると「なんだか口の中がネバネバする」と感じていたそうです。
診察すると、舌苔(ぜったい)という舌の汚れが厚くついており、それがニオイの原因に。
舌ブラシでのケア方法をお伝えし、加えて水分摂取と寝る前のうがいを習慣づけてもらいました。
数週間後、「朝起きたときの口の中がスッキリしています!」と笑顔で報告をいただきました。
日々のちょっとした意識が、梅雨の不快感をやわらげるポイントになるのです。
梅雨にできる口臭ケアのコツ
1. 水分補給をこまめに
エアコンの冷気や湿度で、知らないうちに体は脱水気味になります。
1日を通して少しずつ水を飲むことで、唾液の流れが保たれます。
2. 舌のケアを忘れずに
舌の表面に白っぽい汚れがたまると、口臭の原因になります。
専用の舌ブラシや柔らかい歯ブラシで、優しく奥から手前へ1〜2回なでるだけでOKです。
3. 夜の「仕上げうがい」でスッキリ
寝ている間は唾液が減るため、菌が増えやすい時間帯。
歯みがきのあとに軽くうがいをするだけで、朝の口臭がぐっと減ります。
4. 食生活の見直しも大切
にんにくやネギなどの強いニオイの食品だけでなく、
糖分の多いお菓子やジュースも、口の中の菌を増やす原因になります。
バランスのとれた食事を意識してみましょう。
5. 定期検診でプロのケアを
口臭の原因が虫歯や歯周病のこともあります。
歯科でのクリーニングやチェックを定期的に受けることで、安心して過ごせます。
梅雨のおすすめケア
- 朝・昼・夜に1回ずつ水を飲む習慣を
- 舌ブラシは週に2〜3回
- 就寝前のうがいをルーティンに
- エアコンの乾燥対策に加湿器を活用
まとめ
梅雨の季節は、湿気が多くてもお口の中は意外と乾燥しやすい時期です。
水分補給・舌ケア・定期検診で、さわやかな息と笑顔を保ちましょう。
ちょっとしたケアの積み重ねが、ジメジメした季節を快適に変えてくれます。
次回は7月、「夏の冷たい飲み物と知覚過敏」についてお話しします。
暑さが増す季節、キーンとしみる歯のトラブルを防ぐヒントをお届けします。どうぞお楽しみに!
