季節の歯ケア365日〜毎月の健康な笑顔のために〜 第8回「夏休み中の歯のトラブル予防〜子どものむし歯対策〜」
こんにちは。しらやま歯科クリニックの白山です。
暑い夏、子どもたちは元気いっぱい! 学校がお休みになって、おやつやジュースの時間も増えますね。
でもこの時期は、「むし歯になりやすい季節」でもあります。
今回は、夏休みに気をつけたい子どもの歯のトラブルと、その予防法についてお話しします。
夏休みはむし歯が増える季節?
実は、夏休み明けに歯医者さんを訪れるお子さんの中で、むし歯が増えているケースがよく見られます。
その理由は…
- おやつやジュースの回数が増える
- 夜更かしで歯みがきの時間が不規則になる
- 冷たいアイスや炭酸飲料をダラダラ食べがち
これらの習慣が、むし歯バイキンの大好物=「糖分」を長く口の中に残してしまう原因になります。
むし歯バイキンの活動時間を知ろう!
食べたり飲んだりするたびに、口の中は酸性に傾きます。
この酸が、歯の表面(エナメル質)を少しずつ溶かしていくのです。
しかし、唾液が元の中性に戻してくれるまでには30分〜1時間ほどかかります。
つまり、「食べる回数が多い」「ちょこちょこ食べ」は、歯をずっと酸の中にさらしている状態。
“ダラダラ食べ”はむし歯の最大の敵!というわけです。
実際のエピソード
小学生のYくんは、去年の夏休み中にむし歯が3本見つかりました。
お母さんに聞くと、「家で冷たいジュースを飲む回数が増えていた」とのこと。
今年は家族で対策を立てました。
- ジュースは1日1回まで
- おやつの時間を15時に固定
- 寝る前は一緒に歯みがきタイム!
その結果、今年の定期検診では「むし歯ゼロ」🎉
継続することの大切さを、Yくんも実感してくれたようです。
おうちでできるむし歯予防3ステップ
① おやつの時間を決めよう
だらだら食べず、「おやつタイム」を作りましょう。
食べたらすぐ歯みがき、またはうがいをするだけでも効果があります。
② フッ素入り歯みがき剤を使う
フッ素は歯を強くして、むし歯の進行を防ぐ成分です。
小さなお子さんにも使えるものがありますので、年齢に合ったものを選びましょう。
③ 定期検診とフッ素塗布を続ける
夏休みは時間に余裕があるので、歯科でのチェックにぴったり。
フッ素塗布を定期的に行うことで、むし歯の予防効果が高まります。
冷たい食べ物にも注意!
アイスやかき氷を食べたあとにしみる場合、知覚過敏や初期むし歯のサインかもしれません。
「少しだけしみる」「気になるけど我慢できる」
そんなときこそ、早めの受診で悪化を防ぐことができます。
まとめ
夏休みは、楽しい思い出を作る季節。
でも、むし歯バイキンも油断していると元気いっぱいになってしまいます。
おやつの時間を決めて、歯みがきを続けるだけでも、子どもの歯をしっかり守ることができます。
親子でいっしょに「むし歯ゼロの夏」を目指しましょう!🌞
次回(9月)は、「秋の味覚と歯の健康〜よく噛む力を育てよう〜」をテーマにお届けします。
食欲の秋にぴったりの“噛むトレーニング法”をご紹介しますので、どうぞお楽しみに!
