噛むと痛い!でも虫歯じゃない?その理由と対処法
こんにちは。西宮市仁川町の しらやま歯科クリニック です。
今回の「問題解決シリーズ」では、患者さんからよく聞かれるお悩み、
「噛むと痛いけど、虫歯じゃない気がする…」という症状についてお話しします。
🦷「噛んだときだけズキッと痛いんです」
ある日、40代の男性Bさんが来院されました。
「右の奥歯で噛むとピキッと痛むんですが、鏡で見ても虫歯はないんです」と心配そうに話されていました。
実際、見た目はきれいで黒い虫歯もなし。
でも、レントゲンを撮ると歯の根の周りに小さな影が…。
原因は虫歯ではなく、歯根膜炎(しこんまくえん)でした。
「噛むと痛いけど虫歯じゃない」場合、実は他にもいくつかの原因が考えられます。
🔍 噛むと痛いのに虫歯じゃない!主な原因とは?
- ① 歯根膜炎(しこんまくえん)
歯の根っこを支えているクッションのような膜(歯根膜)が炎症を起こしている状態です。
過去の虫歯治療や噛みしめ、食いしばりなどが原因になることがあります。 - ② 歯のひび(クラック)
見た目では分からない細かいひびが入り、噛むたびに力がかかって痛みを感じるケースです。
「クラウン(被せ物)」の下にひびが入っていることもあります。 - ③ 高すぎる詰め物・被せ物
噛み合わせのわずかなズレでも、1本の歯に過剰な力が加わり炎症を起こします。
「治療してから痛くなった」という場合は要注意です。 - ④ 歯ぐきの炎症・歯周病
歯の根の周囲の歯ぐきが腫れていても、噛んだときに痛みを感じます。
歯と歯ぐきの間の「歯周ポケット」が深くなっていることも。
このように、見た目がきれいでも内部や歯の周囲に問題があることが多いのです。
⚠️ 放っておくとどうなるの?
「我慢できる程度だから…」と放置してしまうと、
炎症が広がり、歯の神経や骨にまで影響が出ることがあります。
- 歯の根の先に膿がたまる(根尖病巣)
- 歯のぐらつき・噛み合わせの悪化
- 慢性的な顎の痛み、頭痛の原因にも
Bさんも、最初は「気のせいかな?」と思って1週間放置されていましたが、
徐々に痛みが強くなり、ついに硬いものが噛めなくなって来院されました。
🏥 歯科での治療法
しらやま歯科クリニックでは、症状の原因を丁寧に見極め、
痛みを抑えながら治療を進めます。
- 歯根膜炎: 噛み合わせの調整や炎症の鎮静、根管治療で感染源を除去します。
- 歯のひび: 割れの深さに応じて、詰め直し・被せ直し・神経治療を行います。
- 被せ物のズレ: 高さを調整し、正しい噛み合わせに戻します。
- 歯ぐきの炎症: 歯石除去や洗浄、歯周病治療を行い炎症を抑えます。
痛みの原因を「一時的に消す」のではなく、
再発しないよう根本から整えることを大切にしています。
💬 実際の症例:Bさんの場合
Bさんの奥歯の痛みは、古い被せ物と歯の間にできた小さな隙間から細菌が侵入し、
根の先に炎症が起きていました。
神経の再治療(根管治療)を行い、噛み合わせを整えることで、
約2週間後には痛みも完全に消失しました。
「虫歯じゃないのに痛いなんて思ってもみませんでした」
——治療後のBさんの感想です。
「痛いけど原因が分からない」という不安は、
適切な検査と治療で必ず解決できます。
🪥 ご自宅での注意ポイント
- 痛い歯で無理に噛まない(炎症が悪化します)。
- 強く歯を食いしばる癖がある方は、就寝時のマウスピースが有効です。
- 硬いものや熱いものを避け、やわらかい食事を心がける。
- ストレスや睡眠不足も噛みしめを強くする原因です。
また、同じような痛みを繰り返す方は、
一度「噛み合わせのバランスチェック」を受けてみましょう。
噛む力のかかり方で歯ぐきや顎に負担がかかっている場合があります。
🌿 しらやま歯科クリニックからのメッセージ
「虫歯じゃないのに痛い」という症状は、
自分では原因が分かりにくく、不安が大きいですよね。
当院では、レントゲンやマイクロスコープを活用し、
目に見えないトラブルまで丁寧に診断します。
また、噛み合わせ・歯のひび・根の状態を総合的にチェックし、
痛みの原因を明確にして治療を行います。
「原因が分かると、安心して食事ができるようになりました。」
——多くの患者さまが、そう笑顔で話してくださいます。
痛みを我慢せず、早めのご相談がいちばんの近道です。
どんな小さな違和感でも、お気軽にお話しください。
🔚 まとめ
- 噛むと痛い=虫歯とは限らない。
- 歯根膜炎や噛み合わせ、歯のひびが原因のことも。
- 放置すると炎症が広がり、歯を失うリスクも。
- 早めに歯科で検査・治療を受けることが大切。
「噛むと痛い…」そんなときは、
しらやま歯科クリニックへお気軽にご相談ください。
