ブログ
Blog
Blog
こんにちは。
宝塚市の隣、兵庫県西宮市仁川町で歯医者をしている白山です。
虫歯を治したり、子供の歯を治療したり、矯正したりいています。
さて、今回は親知らずのはなしです。
今までも何度か記事にしてはいるのですが、
やっぱり悩まれている方が多いのと、
親知らずってなにー?とあまり知らない方が多いので、
再度まとめようと思います。
親知らずで現在苦しんでいる人も、
歯医者さんでレントゲンを撮ったら親知らずがあってドキドキしている人も
ぜひ、この記事がためになると思いますので、
最後まで読んでくださいね。
まず、そもそも親知らずはどこに生える歯のことなのでしょうか?
もちろん『一番奥』ですよね。
具体的には前から数えて何番目の歯のでしょうか?
前歯の真ん中から数えて
2番目まで→切歯
3番目→犬歯
4・5番目→小臼歯
6・7・8番目→大臼歯
と呼び、この第3大臼歯(大臼歯の一番奥)を親知らずと呼んでいます。
つまり、手前から数えて8番目の歯が親知らずです。
さあ舌で触りながら数えてみましょう。
実はもうすでに親知らずが生えていて、
「この歯、親知らずなの!?」と驚かれる方も結構数います。
歯医者あるあるかもしれません(笑)
通常は18~22歳頃に出てきますが、
まれに30~40歳頃に出てくることもあります。
むし歯でもないのに、なぜ親知らずは痛いのでしょうか?
色々なパターンがありますが、
特に親知らずが歯肉を押し分けて出てくる時に歯の上にある歯肉が、
上のアゴの歯に噛まれて傷ついたりすることが多いようです。
また、歯の周りに汚れがたまっていたりすると、
細菌感染により炎症を起こし智歯周囲炎なります。
漢字が5つも並ぶと、とんでもない病気のように感じますが、
簡単に言うと「親知らずの周りの歯茎が腫れている」ということです。
「それだけ?」と思った方も多いのでは?
歯茎の腫れは甘く見積もると痛い目を見ます。
例えば口が開かなくなったり、高熱が出たりして痛むようになります。
全身への影響もあるときがあります。
現代人のアゴの骨は進化して小さくなっています。
しかし、歯の大きさは昔の人とあまり変わってはいません。
ですから、一番最後に出てくる親知らずはスペースが狭く正常には出てこない場合が多いのです。
一部分だけ頭を出しているだけであったり、
斜めに傾いて出たり、
アゴの中で水平になったままのこともあります。
このような状態になると、
むし歯・智歯周囲炎・歯並び悪化・顎関節症の原因となります。
本来、歯はなるべく抜かずに残したいのですが、
残しておいても百害あって一利なしなのです。
たとえ抜いても通常の生活や食事には全く影響はありません。
もちろん抜いた当日や2日間はうずいたり痛みが出ると思います。
なので、そのあたりに関して予定を調整したりなどの配慮は必要になると思います。
→どんなに一生懸命磨いても、親知らずには歯ブラシが届かないのです。
したがってむし歯や歯周病になる可能性が高くなります。
→汚れがたまることによって、親知らずもその手前の歯もむし歯になります。
→親知らずが出てくるスペースがない場合には、変な方向に向かって出てくることが多く、歯肉がかぶったままになり炎症を起こしやすくなります。
→虫歯、合わないつめもの、かぶせもの、歯周病、舌苔(ぜったい)、義歯、唾液分泌の低下
→親知らずの周りに汚れがたまることによって、
手前の歯の骨を溶かし歯槽膿漏(しそうのうろう)になります。
→上の親知らずが出てくると、下の歯ぐきを噛むようになり炎症や腫れの原因になります。
→手前の歯の根を押した場合には、その押された歯の根は溶けてしまう場合があります。
→親知らずが手前の歯より出てくると、アゴの動きを邪魔するようになります。
そうなると、アゴの病気である顎関節症となります。
→親知らずがアゴの深いところに埋まっていると、
何らかの外力(転んだ・殴られたなど)が加わった時に、アゴの骨折が起きることがあります。